石破首相の求心力低下は避けられず 与党内で責任論浮上の可能性も
鈴木春香 伊沢健司
衆院選が投開票され、自公政権の過半数割れが確実となった。与党は「政治とカネ」への不満や不信をぬぐえず、国民から厳しい審判を突きつけられた。今後、石破茂首相の政権運営は野党の協力が欠かせない事態に入るが、求心力の低下は避けられそうになく、行き詰まる可能性もある。
衆院選で首相が設定した勝敗ラインは「自民党、公明党で過半数の233議席」だった。与党の公示前勢力は過半数を46議席上回っており、「低すぎる」との指摘もあった。派閥の裏金問題を受け、厳しい戦いを覚悟して臨んだが、逆風は予想以上だった。
森山裕幹事長は28日未明、記者団に「目標を達成することができず、大変申し訳なく思っている」と厳しい表情で述べた。自身の進退については「責任を果たしていきたい」と述べ、続投する意向を示した。
石破氏が首相に選ばれた背景…