石破首相の求心力低下は避けられず 与党内で責任論浮上の可能性も

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鈴木春香 伊沢健司
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 衆院選が投開票され、自公政権の過半数割れが確実となった。与党は「政治とカネ」への不満や不信をぬぐえず、国民から厳しい審判を突きつけられた。今後、石破茂首相の政権運営は野党の協力が欠かせない事態に入るが、求心力の低下は避けられそうになく、行き詰まる可能性もある。

 衆院選で首相が設定した勝敗ラインは「自民党公明党で過半数の233議席」だった。与党の公示前勢力は過半数を46議席上回っており、「低すぎる」との指摘もあった。派閥の裏金問題を受け、厳しい戦いを覚悟して臨んだが、逆風は予想以上だった。

 森山裕幹事長は28日未明、記者団に「目標を達成することができず、大変申し訳なく思っている」と厳しい表情で述べた。自身の進退については「責任を果たしていきたい」と述べ、続投する意向を示した。

 石破氏が首相に選ばれた背景…

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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2024年10月28日10時21分 投稿
    【視点】

    選挙敗北は結果として求心力低下を避けられませんが、もともと今回の解散では敗北は織り込み済みでした。ここまでの敗北は予測していなかったでしょうが、裏金問題への国民の怒りを考えれば、誰が総裁でも、また仮に総選挙を遅らせたとしても同じような結果に

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    仲岡しゅん
    (弁護士)
    2024年10月28日13時8分 投稿
    【視点】

    「責任論」とは言っても、首相に就任したばかりの選挙結果では責任論も何もないでしょう。石破首相個人の責任というより、これまで金に汚い政治をやってきた自民党全体の責任が問われた結果だと思います。 これからどうしていくのかは見ものですが、私が懸

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