井伊直弼が残した殿様のもてなし 彦根城の非公開御殿で茶会、商品に
小西良昭
彦根城の内部非公開の御殿で、藩主のもてなしを追体験――。こんな観光商品「殿様の茶事体験」を、滋賀県彦根市などが企画した。幕末の大老・井伊直弼(なおすけ)が茶会を開いていた場所で、料理や茶席を楽しむ趣向だ。来年3月に4回開く。
国宝の彦根城には、藩主が隠居所として暮らした下屋敷「楽々園」がある。隣り合う庭園の玄宮(げんきゅう)園を望む場所だ。
13代当主の直弼は、隠居していた11代当主・直中の子として、ここで生まれた。晩年、菩提(ぼだい)寺の僧侶や重臣を招き、玄宮園も含む一帯を使って茶会を催した。それを再現する趣向だ。
記録「彦根水屋帳」を元に料理を再現
茶会の記録「彦根水屋帳」を…