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2024年版 いま乗っておきたいホットハッチ 10選 全方位で大活躍!

公開 : 2024.01.21 18:05

・妥協のない速さと実用性を手頃な価格でまとめたホットハッチ。
・毎日の通勤から週末旅行まで幅広くこなせる10台をピックアップ。
・ドライバーズカーとしてもファミリーカーとしても使えるクルマ。

毎日の移動が楽しくなるドライバーズカー

スイス製アーミーナイフのように、マルチに活躍するクルマをお探しなら、ホットハッチに勝るものはない。速さ、安定性、実用性と、手頃な価格が融合した、言わばアドレナリンポンプであり、何でもこなせる多目的性においては他の追随を許さない。

ホットハッチのレシピはいたってシンプルだ。小型のハッチバックにパワフルなエンジンを搭載し、それに合わせてサスペンションとブレーキを強化する。とことんやるなら、赤いストライプはもちろんのこと、おしゃれなボディパーツも追加したくなる。

AUTOCARが実際に試乗した中から、特に優れた10台を紹介する。
AUTOCARが実際に試乗した中から、特に優れた10台を紹介する。

その結果、標準車と同じようにオーナーの生活にすんなりと溶け込むクルマとなり、残業を終えて勤務先から長い家路につくときには、そのしかめっ面も笑顔に変わってしまうのだ。

ホットハッチというジャンル自体は真新しいものではなく、フォルクスワーゲンがゴルフGTIを投入から半世紀近く経った今でも、世界各地で人気がある。欧州では特にホットハッチの文化が根強く、多くの自動車ブランドがラインナップしている。

しかし、ますます厳しくなる排ガス規制など時代の変化により、ホットハッチの在り方も変わりつつある。価格はかつてほど手頃なものではなくなり、パワートレインの電動化が推奨される今、内燃エンジン搭載車としてほぼ最後の世代であることは間違いない。

法律で禁止される前の今こそ、この速くて万能なクルマを買うチャンスなのだ。問題は、「どれを選ぶか」だ。そこで今回は、ホットハッチが人気を集める欧州からベストな10台を紹介したい。

1. トヨタGRヤリス

当初はラリー・ホモロゲーション・スペシャルとして開発されたGRヤリスは、WRCのルール変更によって厳密には不要となったため、量産化が危惧されていた。以前なら、このようなクルマは隅に追いやられて忘れ去られていただろうが、トヨタの現会長である豊田章男氏は本物のクルマ好きであり、モータースポーツにインスパイアされたGRヤリスが朽ち果てるのを見ることはできなかったようだ。

開発にどれだけの費用がかかったのかは想像に難くないが、トヨタが「FUN TO DRIVE」を掲げている以上、資金をかき集める価値があったのは明らかだ。

1. トヨタGRヤリス
1. トヨタGRヤリス

ガチガチに強化されたボディの中には、最高出力260psの1.6L 3気筒ターボエンジンと四輪駆動システム(オプションで機械式トルクベクタリング・ディファレンシャルも選択可能)が搭載され、0-100km/h加速をわずか5.5秒で走破する。

また、シャシーとサスペンション(トヨタ・ガズー・レーシングのWRCチームの意見を取り入れて開発)は、どんな天候でも安心して走れるように完璧にチューニングされている。

クルマとの対話が可能なコントロール性、確かなコーナリングバランス、そしていつでもどこでも速さと楽しさを与えてくれる不思議なGRヤリスは、非常に稀少で特別なパフォーマンスカーである。残念ながら「時代遅れ」になりつつあるジャンルのクルマではあるが、こうして再燃したことを嬉しく思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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