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スピルとは?すぐに使いこなせる覚え方

練習用データ(11.4KB)
Excel 2021 Microsoft 365
Microsoft 365は、バージョン2404で動作確認しています。
解説記事内の画像はExcel for Microsoft 365のものです。

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スピルは、今までExcelで超重要な役目を果たしていた「オートフィル」や「絶対参照」を気にすることなく操作する、新しい概念の使い方です。

ですので、現在はExcel 2021とMicrosoft 365で使える機能です。
早速、従来の方法と比較しながら見ていきましょう!

目次

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従来の操作とスピルの違い

今回は割り算を例にして、従来の操作とスピルの違いを見ていきましょう!

従来の操作

従来の数式の入れ方

まずは従来の、いつもの操作から。

この例では、D5番地に「札幌の予約率」を計算させたいので、
=札幌の予約数/札幌の定員
つまり
=C5/B5
という数式を入れ、そしてこの数式の意味は、数式を入れたセルから見て、
=すぐ左隣のセル/左2つ隣のセル
であり、それは、残りのセルも一緒なので、オートフィルで数式をコピーしていました。

スピルの使い方

スピルの使い方

ところがスピルは、オートフィルで数式をコピーしなくてもいいよう、先頭のセルに数式を入れる際に、数式のコピー先で使うデータ範囲をあらかじめ指定してしまいます

この操作をセリフにすると、

ここ は ここからここまで 割る ここからここまで の計算の先頭(セル)だよ

ここ数式を入れたい範囲の先頭のセルを選択
(イコール)を入力
ここからここまで割られる数のデータ範囲を選択
割る(スラッシュ)を入力
ここからここまで割る数のデータ範囲を選択
の計算の先頭(セル)だよ数式を確認
(数式を確定)[入力]ボタンかEnterキーで確定

操作のポイントは、

  • 数式自体は、従来と変わらず、数式を入れたい範囲の先頭のセルに入力
  • 数式で使うセルを指定するときに、データ範囲で指定

アニメーションだと操作イメージがつかみづらい方のために、画像でも解説します。
もう操作方法はバッチリだよという方は、次の「ゴーストが分かれば数式を消すときに迷わない!」の章にお進みください。

数式を入れたい範囲の先頭のセルを選択

数式を入れたい範囲の、先頭のセルを選択
そうです!
数式を入れるのは、数式を入れたい範囲(この場合は「予約率」)の先頭のみです。

イコールを入力

(イコール)を入力。

割られる数のデータ範囲を選択

割られる数のデータ範囲を選択
そうです!
スピルの場合は、数式で使うセルを指定するときに、データ範囲で指定します。

イコールを入力

「割る」を意味する(スラッシュ)を入力。

割る数のデータ範囲を選択

割る数のデータ範囲を選択
もちろんここでも、この割り算で使われるデータ範囲を、最初から選択してしまいます。

数式を確認

「ちゃんとデータ範囲を指定したぞ」と数式を確認します。

数式を確定

[入力]ボタンかEnterキーで数式を確定すると...

数式が残りのセルにも設定された

数式を入れたセルから、ダダダーっと数式が溢れて、他のセルにも設定されました!
「スピル」というのは、「溢れ出す」という意味なんです!

ゴーストが分かれば数式を消すときに迷わない!

数式を入力したセルが本体

スピルを使った数式は、数式を入力したセルが本体となります。
本体のセルを選択すると数式を確認できます。

ゴースト

本体のセルから溢れ出るようにして自動的に設定された数式がゴースト
ゴーストが入っているセルを選択して数式バーを見ると、数式はうっすら表示されていてゴースト感が出ています。

数式を入力したセルが本体

この数式の本体はD5番地なので、D5番地だけを選択してDeleteキーで数式を消せば、

ゴーストも一緒に消えた

ゴーストも一緒に消えます!

ゴースト

逆に、ゴーストのセルを選択してDeleteキーを押しても、実体のないゴーストなので消えません

絶対参照のドルマーク不要!

シート見出し

練習用データを操作しながらご覧いただいている方は、Sheet2に切り替えます。

数式で使用するセルが一定の場合

さて今度は、「予約数」 割る 「定員」の計算で、「定員」が一定の場合を見ていきましょう。

従来の操作

従来の数式の入れ方

この例では「札幌の予約率」を計算させたいので、
=札幌の予約数/定員
つまり
=C5/B1
という数式を入れ、B1番地の「定員」は、他の「予約率」の数式でも使うセルなので、オートフィルしてもズレないように、F4キーを押して、
=C5/$B$1
ドルマークを付け、絶対参照にする必要がありました。

スピルの使い方

スピルの使い方

スピルは、先頭のセルに数式を入れる際、数式のコピー先で使うデータ範囲をあらかじめ指定してしまうわけですが、今回のB1番地のように、指定するセルが1つしかない場合は、そのセルを指定するだけでOK
絶対参照を指定することなく、ゴーストにもズレずに設定されます!

というわけで、この操作をセリフにすると、

ここ は ここからここまで 割る このセル の計算の先頭(セル)だよ

ここ数式を入れたい範囲の先頭のセルを選択
(イコール)を入力
ここからここまで割られる数のデータ範囲を選択
割る(スラッシュ)を入力
このセル割る数のセルを選択(絶対参照のドルマーク不要
の計算の先頭(セル)だよ数式を確認
(数式を確定)[入力]ボタンかEnterキーで確定

アニメーションだと操作イメージがつかみづらい方のために、画像でも解説していきます。

数式を入れたい範囲の先頭のセルを選択

数式を入れたい範囲の、先頭のセルを選択
数式を入れるのは、数式を入れたい範囲(この場合は「予約率」)の先頭のみです。

イコールを入力

(イコール)を入力。

割られる数のデータ範囲を選択

割られる数のデータ範囲を選択
スピルの場合は、数式で使うセルを指定するときに、データ範囲で指定するのがポイント。

スラッシュを入力

「割る」を意味する(スラッシュ)を入力。

割る数のデータ範囲を選択

割る数のセルを選択。
指定するセルが1つしかない場合は、そのセルを指定するだけでOK、絶対参照のドルマーク不要です。

数式を確認

数式を確認します。

数式を確認

くどいですが、指定するセルが1つしかないときは、絶対参照のドルマークをつける必要はありません

数式を確定

[入力]ボタンかEnterキーで数式を確定すると...

数式が残りのセルにも設定された

数式を入れたセルから、ダダダーっと数式が溢れて、他のセルにも設定されました!

ズレずに数式が設定されている

ゴーストの数式を見ても、ズレずにちゃんとB1番地が使われています!

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