先日書いたGeForce GTX 1080Tiのマイニングリグの記事が物凄い勢いで読んで頂いているようで、仮想通貨やそれに伴うマイニングの人気の高さを改めて実感しています。
そこで本日はマイニング初心者でも簡単に導入してマイニングが出来る、Awesome Minerの導入からマイニングまでを解説して行きたいと思います。
2021年10月11日追記:
2021年現在は、minerstatとBinance Poolを使ったマイニングが最もおすすめです。
詳細は「minerstatを使ってBinance PoolでEthereumをマイニングする」をお読みください!
Awesome Minerとは
Awesome Minerはいわゆるコマンドラインではなく、主にマウスを使い直感的に動かせるGUIが特徴的なマイニングソフトです。
以前紹介したBitZenyのマイニングはコマンドラインを使ったりWindowsのbatファイルを作ったりしましたが、Awesome Minerは全て画面上のソフトウェアから簡単にマイニングができます。
同じようなソフトウェアには超有名どころとしてNice Hashがありますが、僕はNice Hashがハッキングによるビットコイン喪失騒動中にマイニングを始めたので、初めてのマイニングはAwesome Minerでした。
Awesome MinerのGUIは非常に洗礼されていて、日本語環境だと少し表示が崩れてしまう部分はありますが基本的には非常に見やすく使いやすいソフトとなっています。
Awesome Minerの特徴
Awesome Minerには以下のような特徴があります。
- コマンドラインのマイニングソフトとは違い、マウスで直感的に操作できる
- その時最も効率が良い採掘アルゴリズムにソフト側で自動切り替えしてくれる
- ネットワーク上の他のパソコン上にあるAwesome Minerを遠隔操作管理できる
Awesome Minerそのものの機能が非常に充実しているので、僕は今の所マイニング開始からずっとこのソフトを使っています(もちろん他のソフトも徐々に試して行きます笑)。
特に3つ目の採掘アルゴリズム自動切り替えは初心者に本当に便利です。
というのもマイニングというのはその時々の状況によって採掘難易度(Difficulty)が変わります。
当然難易度が高ければ中々マイニングする事ができなくなるので、これをソフト側で自動的に「こっちの方が掘りやすいぞ!こっちに切り替えよう!」とやってくれる訳です。
そうすることで僕ら初心者はパソコンの画面とにらめっこしながら「こっちの方が効率良いな・・・」なんて考えずに済むんですね。
もちろんどの通貨がマイニングしやすいのか、等々判断出来るように将来的にはなるべきですが、最初のうちは難しい判断をどんどんコンピューターに任せて良いと思います。
その空いた時間で各アルゴリズムの違いだったりを勉強すれば良いですしね(僕は実際そうしています)。
Awesome Miner導入
それでは実際にAwesome Minerを導入して行きましょう!
基本的に英語になりますが、個別に解説して行きますのでご安心下さい。
ダウンロードとインストール
まずはAwesome Minerの公式ページの中からAwesome Minerをダウンロードします。
上部のメニューバーからDownloadを選択します。
2つソフトが表示されますが、今回は上のAwesome Miner Installerをダウンロードします。
ソフトのインストールは非常に簡単で2~3分もあれば終わると思います。
ダウンロードしたexeファイルを実行するとインストール画面が表示されます。
Nextをクリックして次へ進みます。
ソフトウェアの規約になります。
問題が無ければ I accept the terms in the License Agreementにチェックを入れNextをクリックします。
Awesome Minerをインストールフォルダです。
この場合
C > Program Files (x86) > Awesome Miner
直下にインストールされます。
特に理由が無ければ変更する必要はありませんが、プログラムファイルを別パーティションや別の保存領域にインストールしている場合は適宜変更して下さい。
インストール前の最終確認です。
Installをクリックしてインストールを開始します。
Windowsのバージョン/設定によってはユーザーアカウント制御でインストールして良いかの確認が行われます。
はいを押下して許可しましょう。
インストール中です。
環境により左右されると思いますが、恐らく10~20秒程度でインストール自体は終わると思います。
これでインストール完了です、お疲れ様でした!
Launch Awesome Minerにチェックを入れてFinishを押下するとそのままAwesome Minerが立ち上がるのでこの状態でFinishを押下しましょう!
基本設定
続いてAwesome Minerの基本設定をして行きます。
と言っても非常に簡単なのでご安心下さい。
一番最初にAwesome Minerを立ち上げるとこのようなウインドウが表示されていると思います。
まずはマイニングする為のステータス登録をします。
Nextをクリックして次に進んで行きましょう。
miner typeを選択します。
初回は何も考えずに上から3番目のManaged Profit Minerを選んでおけばOKです。
ちなみに各項目はそれぞれ
- External Miner・・・既に実行しているマイニングソフトやハードウェアをモニターする目的で使用します。
- Managed Miner・・・マイニングソフトウェアやプールを指定してマイニングを実施します。
- Managed Profit Miner・・・複数のマイニングソフトウェアを使用し、その時最も収益性が高いアルゴリズムでのマイニングを実施します。
- Network scan・・・ネットワーク上で稼働しているマイニングソフトウェアの管理が行なえます。別記事で詳しく解説予定です。
となっています。
今回は特定の通貨ではなく、その時々の採掘難易度によって最適なアルゴリズムを自動的に選択する(と言うかAwesome Minerはこれが特徴的)と言う方法を取るので3番目のManaged Profit Minerを選ぶ感じですね!
次にこの設定の名前を変更したり出来ますが、ここの最大の注意点はProfit switching pr・・・・の部分です。
ご自身が使用しているグラフィックボードのGPUがnVidia製のGeForceなのかAMD製のRadeonなのか確認し、適切な方を選択して下さい。
なおもし名前を変更したい場合は一番上のMiner description欄に名前を入力して下さい。
この画面が終了すれば一先ずのステータス設定は終わりになります!
Finishをクリックして下さい。
今設定したMiner設定が表示されていればOKです。
続いてこれは必須ではないんですが、出来ればやっておきたいなーと言うベンチマークを実施して行きます。
ベンチマーク
その名の通り、搭載されているグラフィックボードの性能をテストしてハッシュレートを測定していきます。
先述した通りこれは必須ではないんですが、より正確に収益性の良いアルゴリズムに切り替える為の参考値となるので一番最初にやっておけば楽かなと思います。
先程のトップ画面の上部からToolsを選択して下さい。
次に先程作成したMy Profit Minerの欄をクリックして有効にさせ、再び上部にあるBenchmarkをクリックして下さい。
こちらが実際にベンチマークを行う画面です。
方法としては
- GPUを選択
- 簡易測定(Fast)か正確な測定(Precise)かを選択
- 全てのアルゴリズムにチェック(Select all)をつける
- Startボタン押下で開始
と言う流れになります。
Fast or Preciseは僕が両方やったところ大差無かったんですが、僕は念のためPreciseで測定しています。
ちなみにこのベンチマークはアホみたいに時間がかかるので、ベンチマークしている間はお茶でも飲んで過ごしましょう!笑。
全てのベンチマークが終わったら右下の一番左側のSaveボタンでベンチマーク情報を保存し、右側のCloseボタンで終了させます。
この時もしBenchmark result欄に空欄があった場合、その項目だけ再度チェックを入れベンチマークし直して改めてSaveしてください。
マイニング報酬の受け取り
ここは結構重要な項目なので良くご検討頂きたいと思っています。
基本的に今回の記事通り進めて頂くと、報酬をビットコイン(BTC)で受け取る形になります。
と言っても現在一般的なグラフィックボードで最高峰であるGeforce GTX 1080Tiを何枚か積んだぐらいじゃビットコインなんて到底マイニング出来ません。
ビットコインは電気代が安価な中国を筆頭に工場クラスの施設でGPUではなくビットコイン採掘に適したASICを使いマイニングされています。
と言う事で今回はビットコイン以外の比較的採掘しやすいアルトコインをマイニングし、そのアルトコインをビットコイン建てで受け取ると言う方法を採用しています。
ではその受け取ったビットコインをどこで受け取り保管するか。
大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目はbitFlyerやコインチェック、Zaif、Binanceと言った仮想通貨取引所で受け取りや保管をする方法。
2つ目はハードウェアウォレットと言う、基本的にインターネットから切り離された状態で保管する方法です。
結論から言うと、後者のハードウェアウォレットを導入するほうが安全です。
多分皆様記憶に新しい、CoincheckのNEM流出騒動。
取引所に預けていると言う事は自分の資産を他人に預かってもらっている状況なので、基本的には100%安全とは言い切れません。
今回のCoincheckのNEM流出騒動で僕達ユーザーを含めた業界全体の仮想通貨資産管理に対する認識は大きく向上したと言えますが、より安全を意識するのであればハードウェアウォレットを導入するべきです。
各取引所は必ず作成しておきたい
ただし、先程挙げたbitFlyerやコインチェック、Zaif、Binanceと言った取引所口座は絶対作成しておきましょう。
言うまでもなく取引所口座がなければ現状の普及率で考えると日本円や他アルトコインへの変換は難しいです。
マイニングの最終目的を日本円での出金と考えれば、作らない選択肢はありません。
また特に昨年末辺りはビットコインはハードフォークを頻繁に行っておりましたが、このハードフォークが起こる度に取引所によっては口座内にあるビットコインと同数の新通貨を付与されていました。
現在メジャーなビットコインからハードフォークした仮想通貨と言えばビットコインキャッシュですが、ビットコインキャッシュも一時対日本円で50万円近くまで値をあげた事がありました。
マイニングは初期投資を回収するまで時間が掛かるものなので、貰えるものは貰っておくべきです。
特にBinanceはビットコインのハードフォークに対して毎回新通貨を付与しているので、絶対に作っておきたい口座です。
マイニング報酬受け取りの設定
それではマイニングで得たビットコインを受け取る為の設定を行いましょう。
各取引所やハードウェアウォレット等、受取先のビットコインアドレスを確認して下さい。
確認して頂いた受取先アドレスを、Awesome Miner上に反映させて行きます。
上部のメニューからOptionsを選択します。
新しく開いたメニューの左側から、Coins & Profit内のProfit Switchingを選びます。
そうすると画像のような画面になるので、
- Enable Managed Profit Switchingにチェック
- Zpool欄に受け取り先ビットコインアドレスを入力
以上2つを実施してください。
1つ目のチェックは自動で収益性の高い通貨への切り替えを行ってくれるものです。
特に理由がない場合はチェックしておきましょう。
2つ目のビットコインアドレスは、実際にマイニングした成果がこのアドレス宛に送付されます。
各取引所やハードウェアウォレット等、ご自身が希望する送付先を入力してください。
後述しますが、今回は登録不要で様々な仮想通貨アルゴリズムの採掘に対応しているZpoolというマイニングプールを利用します。
なお当然のことながらここのアドレス入力を間違うとビットコインを失ってしまう(GOX)のでコピー&ペーストで入力する等、絶対に間違わないようにしましょう。
最低限の設定はこれで終わりです、右下のCloseで設定画面を閉じてください。
マイニングスタート
それでは実際にマイニングを開始して見ましょう!
先程のOptionsの隣にあるStartボタンをクリックしてください。
こんなコンソール画面が表示されると思います。
これはccminerと言うソフトなんですが、Awesome Miner側でその時最適な通貨を選択してくれるというお話はしましたが、通貨によってマイニングソフトが異なります。
当然必要なソフトはAwesome Miner側で自動切り替えしてくれるので、もし今掘っている通貨(アルゴリズム)の効率が悪くなったらこのコンソールが自動で閉じられ別のソフトが起動する事があります。
最初の頃は「あれ、勝手に終了したぞ?」と思うことがあるんですが数秒待てば再度コンソールが表示されるはずなのでご安心ください。
更にAwesome Miner側はこんな感じの画面になっていると思います。
左から順に、
- マイニングしているプール名とアルゴリズム
- マイニングステータスとGPUの温度
- マイニングステータス
- ハッシュレート
- このアルゴリズムでマイニングし続けた場合の1日と1ヶ月の収益予測
となっています。
例えばマイニングステータスは緑色でMiningとなっていますが、これがStoppedになっていればマイニングが出来ていません。
今現在どういう状況なのかパっと確認出来るので時々確認してみると良いですね。
収益予測を日本円で表示する
一番右側の収益予測ですが、デフォルトだと米ドル(USD)表記です。
ここは他のメジャーな法定通貨やBTC値で表示させる事が可能です。
多分僕を含め多くの皆さんは日本円表記が一番都合が良いと思うので、ここでは日本円に変更しましょう。
先程BTCアドレスを入力したOptionsを再度開きます。
今度はCoins & Profitを選択してください。
一番上のCurrency欄が現状USD – US Dollarになっていると思います。
これをJPY – Japanese Yenに変更し、右下のOKを押下すれば完了です。
これで無事円表記になりました!
ただし、正直Awesome Minerに表示されるこの円表記はあんまりアテになりません・・・笑。
と言うのもこの収益予測は今までの仮想通貨や法定通貨の値動きや採掘難易度等を考慮して平均値を出す等ではなく、あくまで現在の価格、現在の採掘難易度で1日1ヶ月推移した場合の価格となっています。
現在値がそのまま1ヶ月続くなんてのは中々あり得ない話なので、相場の変動等でこの数値は大きく変わってきます。
あくまで参考程度に捉えておいてください。
Zpoolでマイニング収益や状況を確認する
先述しましたが、今回は
- 登録不要
- 様々な仮想通貨アルゴリズムに対応
- 自動払い出し
に対応しているZpoolと言うマイニングプールを利用します。
この辺は慣れてきたらご自身の好きなプールを選択して良いと思いますが、登録が不要と言うハードルの低さは魅力的ですね。
Zpoolの利用はAwesome Miner上でZpool欄にビットコインアドレスを入力してマイニングを開始するだけで自動的に利用が開始されます。
実際にマイニングされ得た報酬はプールの自分のアドレスをユーザーID(のように見立てる)として蓄積され、一定額が貯まると自動的に入力したビットコインアドレス宛に送付されるという仕組みですね。
Zpoolで自分のステータスを確認するには、http://www.zpool.ca/?address=自分のビットコインアドレスにアクセスする事で確認が出来ます。
こちらが実際のZpoolの画面です。
メインで見るべきは左上のWallet欄ですね。
上から
- Bitcoin
- Balance
- Total Unpaid
- Total Paid
- Total Earned
とありますが、それぞれ上から
- まだブロックチェーン上に反映されていない未承認のビットコイン
- ブロックチェーン上に反映されたビットコイン
- 1と2を合わせた未払い分のビットコイン
- 支払い済みのビットコイン
- 3と4を合わせた累計のビットコイン
と言う形になります。
また各種アルゴリズムのFee(手数料)やプール側で認識されているハッシュレート、受け取った報酬等のグラフも確認が出来ます。
Zpoolの支払いスケジュール
Zpoolは特に設定する事無く、指定したビットコインアドレス宛へ自動的に支払いされます。
未払い報酬が累計0.0025BTCを超える場合は週に数回支払いされ、0.01BTCを超えた場合1日1回支払いされます。
また、6ヶ月以上マイニングがされていないアカウントの残高は無効になってしまいますので注意して下さい。
Awesome Minerで気軽にマイニング!
Awesome Minerを使うことで、面倒なbatファイルの作成や収益性の高いアルゴリズムの選択を特にする事無くすぐにでも気軽にマイニングをする事が出来ます。
特にゲーミングPCを所持している方なんかは、寝ている時や外出時にだけ起動しておけば高性能なグラフィックボードの性能をゲーム以外に利用でき、しかもそれで収益を上げられる事になります。
当然マイニングは常に電気代と比較して収益が出せるかどうかと言う面があるので確実に収益が発生するとは言えません。
また古いグラフィックボードを搭載している場合、電気代ばかりが掛かってしまう可能性も十分あります。
まずはお試し感覚でやってみても良いと思うので、必ず収益が出せそうかどうかしっかり吟味をしてから本格的に実施してみましょう!
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