検索エンジン経由でパブリッシャーへ流入したトラフィックは、ソーシャル経由のトラフィックを上回った。Shareaholicのデータで明らかになった。検索エンジン経由のトラフィックは34.8%、一方、ソーシャル経由のトラフィックは25.6%に留まった。
これはマーケットの変化を表している。2014年以降は、ソーシャル経由のトラフィックが検索エンジンのトラフィックを上回っていた。Shareholicは、同社のシェアツールを使った4億人以上のユーザーと、25万以上のモバイルおよびデスクトップ経由のトラフィックを分析した。
検索エンジン、つまりグーグルは、ソーシャルメディアのコンテンツへのダイレクトリンクを検索結果に表示し始めた。これが、検索エンジンがソーシャルを上回った要因だ。
検索エンジンの検索結果に、ソーシャルメディアで共有されたニュースが表示される頻度が上がるにつれ、ユーザーがソーシャルメディア上でパブリッシャーのコンテンツを見つける必要性は薄れた。つまりソーシャルメディア経由のトラフィックは減少した。
この結果は、Parse.lyおよびChartbeatの2つのレポートとも一致している。両方とも2017年、グーグルがパブリッシャーへ送り込んだトラフィックはフェイスブックを上回ったとした。
Shareaholicのレポートの要点は下記の3点
- パブリッシャーへのトラフィックのうち、グーグルのシェアは加速している。検索エンジンの中でも、グーグルは2017年下半期のパブリッシャーへのトラフィックの36.8%を占めた。一方、Bing、Yahoo!はそれぞれ0.8%、0.2%。さらにグーグル経由のトラフィックは2017年に4%以上増加、2016年にも2%近く増加している。この傾向をより活用するために、パブリッシャーはSEOを強化し、特にモバイル(AMP対応ページ)のトラフィックを増やすべき。
- ソーシャルメディアの中で見ると、パブリッシャーへのトラフィックはまだFacebookが1位、だがシェアは2016年上半期以降、減少傾向にある。2017年下半期のシェアは18.2%、前年から約12%減少した。Facebookのシェアは2018年も引き続き減少するだろう。ユーザーのニュースフィードで、パブリッシャーのコンテンツの優先順位を下げる取り組みが行われている。
- Pinterestが、ソーシャルメディアではFacebookに次ぐトラフィック。Pinterestの2017年下半期のパブリッシャーへのトラフィックのシェアは7.5%、2016年の6.1%を上回った。Pinterestのシェアは伸び続けるだろう。パブリッシャーはFacebookでのコンテンツの露出量が減少することを、Pinterestなどの他のソーシャルメディアでのコンテンツ配信を増やすことでカバーしようとするためだ。Pinterestは画像に特化したサービスなので、パブリッシャーは、画像を重視したコンテンツに注力することで、より多くのオーディエンスを獲得することができる。
[原文:Search engines sent more traffic to publishers than social media in 2017]
(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)