OpenAIのサム・アルトマンCEOは、会議や仕事の優先順位をつける際にあるアプローチをとっている。
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- 2023年、OpenAIのサム・アルトマンCEOは大きな注目を集めた解任劇を乗り切った。
- 午前中に会議を行わないことから戦略的な権限移譲といった一定の経営哲学がOpenAIには存在する。
- ここでは、チームやビジネスを運営する上でのアルトマンの注目すべきアドバイスをいくつか紹介する。
AI業界の大物の一人であるサム・アルトマン(Sam Altman)は2023年大規模な解任劇に見舞われた。だが(非常に慌ただしかった)1週間で、彼はAIチャットボットChatGPTを開発したOpenAIのCEOに復帰した。
では、彼は最も話題になっているAI企業の1つを彼はどう運営しているのだろうか。
ここで彼が長年にわたって共有してきた、チーム管理とビジネスをリードするためのヒントをいくつか紹介しよう。
1. マネジメントにはバランスが重要
アルトマンは、「彼ら(従業員)が考えていた以上のことを成し遂げられるように十分追い込むが、燃え尽きるほどには追い込まない」という信条があると、2019年のブログに投稿している。
また彼は2023年のブログで、「組織図に邪魔されて、人々が生産的に働くことができないようではいけない」とも投稿している。
2. 業務に支障をきたす会議に注意
アルトマンは、普段は会議や大規模な会合に費やす時間を制限するようにしていると2018年のブログに書いているが、「偶然の出会いや新しい人々やアイデアに触れることができるよう、スケジュールに十分な余裕を持たせておくことが重要」だと認めている。
OpenAIの社員であれば、誰でもSlackを通じてアルトマンに連絡を取ることができ、彼の個人的な電話番号を知っている人は「とんでもない」数に上ると、アルトマンの近くで働いていた人物は以前、Business Insiderに語っている。
アルトマンは2018年のブログに、理想的な会議時間は大体15分から20分、もしくは2時間のどちらかだと考えているが、「デフォルトの1時間はたいてい間違っている」と投稿している。
アルトマンの1日のうちで最も生産的な朝の最初の数時間は、会議を入れずに過ごしているという。
3. 簡潔に伝える
アルトマンによると、「簡潔に話すこと」は大きな変化をもたらすことになるという。
「ほとんどの人が5分かかって言うことを30秒で言う方法を学ぶと、飛躍的な成果をもたらす」と、アルトマンは2024年4月にXに投稿している。
彼は自分のEメールは「失礼なほど簡潔だ」と2018年に書いている。
4. 慎重に人に仕事を任せる
アルトマンは2018年に仕事を任せるためのアドバイスを共有している。
アルトマンは、「興味のないことや嫌いなことにはあまり生産的に取り組めない」ため、戦略的にこれらの仕事を人に任せることもあると書いている。
「他の人も、自分が好きなことをしているときが最も生産的であることを忘れないでほしい。そして他の人にしてほしいことを自分がするようにしよう。誰が何をするのが好きなのか(そして得意なのか)を把握し、彼らにそれを任せるようにしよう」と彼は書いている。
5. 仕事の優先順位をつける
アルトマンには仕事に対すアプローチが3つあるという。
「重要なことは必ずやり遂げること、くだらないことに時間を浪費しないこと、リストをたくさん作ること」だと彼は2018年に話している。
彼は毎日、毎月、毎年やりたいことのリストを紙に書いているという。
6. 採用に注意を払う
「採用にもっと時間をかけるべきだ」とアルトマンは2023年に書いている。
「ポテンシャルが高く、上達のスピードが速い人材にリスクを負わせるのだ。知性に加え、物事をやり遂げたという証拠を探すべきだ」
彼は「まだ見出されていない才能を発掘することに長けている」ことも重要だと語っている。