試読で、身に覚えのない罪で投獄→拷問→ギロチン処刑→死に戻りしている展開まで把握しました。OK好物。私を嵌めたお前を許さない系復讐BLか〜とシチュ萌えで購入。冒頭に軽く説明が入った辺りの1度目の人生を、購入後に続きを読むと、いかに人間関係を
疎かにして攻めとの愛も育まずに孤独に死んだか70ページかけて語られました。陰鬱。求めていたものが提供されたわけですが、めちゃくちゃ悲惨で、聖騎士(受)の頭の硬さっぷりが愛しく思えるほどでした。2度目の人生に戻ってきて「神は縋っても救ってくれない」に思考が大転換した受が周囲の状況を(あ、これは自分、詰むべくして詰んだな)と理解しながら人生をやり直していく過程が面白い。攻めの過去も相当悲惨で、そりゃ1度目はBADENDにしかならないよねぇと納得してしまい、この題材でしか救われなかった2人だったなと構成の妙を感じました。ただ、黒幕に対してのザマァ方法は、薄々そうなるんじゃないかなとは思っていたけど、わりと力技でした。爽快というよりか呆気なく終わったけど、謀略ザマァをするにはページ数が足りなかったし、かえって面白さは減るので、あのくらいの力技でもよかったかなあと考え直して星5にしました。脇の登場人物たちとの関係改善が蜘蛛の目のように緻密に構成されていて、読んでいて楽しかった。今度こそいい人生を送ってくれ。もし星4に評価しなおすとしたら、攻めの人物像かも。「ビジュアルSSSだけど小物な印象」。これに尽きる。受けが愛する人物だから、お前との関係は認めてやるが幸せにしないと許さないからな若造…、みたいな読後感。
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