「地縁」「血縁」「社縁」が薄れた無縁社会において、「無縁死」あるいはその一歩手前の実態を、高齢者介護にかかわる制度から洗い出し、福祉サービスにたどり着けない“無縁介護”の状態が“無縁死”を引き起こし、貧困の拡大がこの状況に拍車をかけていることを明らかにする。
【主な目次】
一 「覚悟」
二 無縁介護――在宅介護の現場から
三 「無縁死、悪いでしょうか」
四 気がつけば「終の住処」だから
五 「迷惑をかけたくない」
六 ヘルパー日誌「人生いろいろ」
七 ひとり暮らしを支える
八 無縁社会と現代の貧困
九 無縁社会で老いるとき
1 ひとり暮らしを考える――単身けん・石川由紀にきく
2 「したたかな老い支度」
十 もう一度、無縁介護と「アウトリーチ」から