大企業の若手社長と、そのビルの窓拭き職人との恋のお話。その他、BLゲーム会社の中年ライターと若手営業の年の差の恋愛を描いた中編も入っています。
愛を知らない環と陣のやりとりが何故だかとてもハマります。陣の反応はいつでも至極全うなもので、バ
カにしてると感じたり、呆れたりするのもとても頷けました。でもそんな中でも、環の本気をきちんと分かってあげられる優しさが伝わってきました。環は、最初から最後まで何だかいつもちょっとズレていて、独特なペースの人だなと感じました。育ってきた背景を知ると、愛を知らない、愛が分からない環の無機質さが切ないし、自分の気持ちもままならないのはある意味とてもツラいだろうなと感じました。だからこそ、陣に対して一生懸命な環はとても不器用だし、とても純粋で、親鳥を追いかけるヒナのようでとても可愛いと思います。陣はそんなところに惹かれたのかなと思いながら読みました。
付き合うまでがお話のメインで、その後は急に初えちシーン。ちょっと世間ズレした環と陣のやりとりが可愛かったので、お付き合い後の二人のいちゃいちゃがもっと見たかったです。描き下ろしのような二人の日常、可愛さと笑いとキュンが詰まっていて最高でした。
最後のガラス越しの二人のやりとりもロマンチックで、表紙のような爽やかな青空がとても似合う二人だなと思いました。
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