人間と魔物が共存する世界…。神の刀を操る『刀命(かたなのみこと)』と、その刀に神力をこめる『鞘巫女(さやみこ)』は力を合わせて共に魔物を祓い、永きに渡り人々に崇められてきた。咲季(さき)はその鞘巫女の能力を受け継ぐ一族の現当主長女として産まれたが、一族の中で唯一力を持たない無能な鞘巫女と蔑まれ、優秀な妹と比べられながら不遇な扱いを受けてきた。そんな中でも只一人の理解者であった亡き祖母の言葉を胸に懸命に生きてきたが、ある日、妹の策略により魔物に襲われてしまう。突如訪れた危機。あわやのところで助けに入ったのは最強の刀命と名高い優(すぐる)だった。優との出会いにより、咲季の運命の歯車が動き出す―。