「私だけに向けられる唯一の愛があったら──」と願う生まれつき腕に痣のある心優しいイクシスの村娘・ルチル。ある日、森で行き倒れた男性を見つけ、助けることに。珍しい金色の瞳をした彼の名はセオ。この地域には似つかわしくない貴族のような風貌をしていた。少しでも持病の発作が落ち着けばと思い介抱していると、突然帰ると言い出す。心配のあまり引き留めようとしたとき、バランスを崩した彼の唇がルチルの唇に!驚きつつも、感じたことのない熱く痺れるようなキスを拒むことができないっ……。「形だけでいい “花”としてルチルを妻に迎えたいのだ」突然の出会いから、二人の運命が動き出す──…?私はニセモノのはずなのに……。