キンケイドシリーズ3作を読破したけれど、この作品ほど ゲス父の所業に腹を立てたものはなかった。酷い、あまりにも酷過ぎます。娘可愛さは良く分かりますが、2人の人生を失うことになっていたかもしれない事を考えると、怒りで躰が震えます。現実的に考え
れば、若い二人の結婚は失敗したかもしれない、けれど、それを後悔して出戻った娘に手を差し伸べてやるのが 可愛い娘への援助でしょうに。これで妻を一途に愛していた 愛を知っている男ぶるなんて どの口が言うかっ !!!それにしても、よく頑張ったルーカス。あなたは人類すべての鑑だ。粉々に砕かれたプライドを取り戻すための決断とは言え 私では想像できない感情があったでしょう。それらを乗り越えてよくぞここまでになったと 言葉に尽くせません。ナディアもよく耐えた。世間知らずのお嬢様だったとはいえ、ルーカスへの愛情は本物だったのだから、彼との未来をきっと築き上げていけたでしょうに。そして、やっぱり最後の父親の手紙 ようやくここにきて 自分の過ちを認めている、しかし、謝ってないが、一番の本音は、会社を取り上げないでくれと泣いて懇願せずに人生を終えて運がいい という部分だろう。抜け目のないオヤジだ。だがルーカスの 困難の上に築いた富に、兄妹愛に霞んでしまったが、2人の間の失った子供と愛しい夫に苦しんだナディアを意図して送り込んだゲス父を、私も許したいと思う。あの世で、妻にボコボコにされたヤツを、兄弟でボコる時は参加させて頂きたい。
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