明るく進行する話。極々初めのほうは、秘書の片想い。
すぐにあれよあれよと進展する。恐いくらい。
国王、ちょっと調子がいい。ヒロインの記憶がないのをいいことに楽しんでしまおうと。
歌って踊っての軽い話で、秘書の長年の片想いが、
結果的に成就するまでは、叶わぬ辛い日々かと思うのに、描写はプレイボーイの国王の面目躍如。こういうストーリーほど甘いシーンをたっぷり取って欲しい。
橋本先生の絵は巻頭カラー頁で一層際立つ。国王の身につける装飾品・宝石類がため息が出るくらい美しい。色もフォルムも素晴らしい。宝石の光沢、キラキラの入り方がまたロイヤルな雰囲気を高める。
スマホで読んでいるので、絵を引き伸ばした上で虫眼鏡を使ってじっくり眺めた。
プロポーズの大がかりなクライマックスは、ここまでやられると苦笑というか、脱帽というか。
同僚の第2秘書の狂言回しも話を動かして、周囲が、敵でもなぃが、味方にもならず、といったところが、肩の凝らない筋立てになっている。
それをサラリと楽しんで笑って読み終えるか、それとも、もう少し噛みごたえがあればよいのにと思うか。
橋本先生の描かれる男性は、女性を自信たっぷりに攻略する俺様最強。プレイボーイ設定の人物が出てくると、作品の見た目での魅力がストーリー以上に人物を躍動させて良い。
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