刹那さはあえかに響く 1巻

ある日運命の出会いをし、お互いに一目惚れで最初から両思いだったにもかかわらず、些細な不運によって再会が果たせずに月日は流れ、やっと会えたと思ったら彼には彼女がいたというお話。しかも、主人公の従姉妹。なので主人公は諦めようとするのですが、彼の方に彼女とは別れるから～とグイグイこられてしまいます。従姉妹を傷付けたくない主人公は、別れないでと言うのですが、その言葉に傷付いた彼は別れない交換条件として主人公との関係を強要するというお話。ありがちな設定ですが、なんだかエロい背徳感に惹かれて全話読んでしまいました。絵が綺麗で、主人公の可愛さと男の子のカッコ良さがツボだったので読んでよかったです。でも、そういう系の雑誌じゃないからか、設定がエロいわりに直接的な描写はなく、エロい絵はなかったです。主人公のモノローグやセリフによって2人の関係性が分かる感じでした。

関係を強要されたとはいえ、従姉妹に隠れて従姉妹の彼氏と毎日ヤっている主人公は悲劇の主人公ぶってるけど普通にひどい子だと思うし、彼の方も、そんなに主人公が好きならいくら主人公と似てたからって付き合う気もないのに従姉妹の告白OKするなよ！そのせいでこんなややこしい関係になってるんじゃん！とツッコミたいところ満載でしたが、絵がよかったおかげでそんなイラッとする面はカバーされ、彼らのバカな面も含めてなんだか愛しく感じながら読めました。
一番良いキャラだなと思えたのは彼の弟くんですね。意地悪なようで世話焼きっていう。でも好きでもないくせにやたら主人公にちょっかい出してきたのは謎でしたが…。彼への思いを試してたのは事実ですが、読者がキャー！！ってなるように演出のために弟くんに迫らせたりしていた気がします。そのせいで余計に主人公が嫌な女に見えました…。

でもこういうドロドロな純愛話が私は好きなので、読んでて楽しかったです。長さもサクッと読める長さで読みやすかったですし。まぁ純愛といっても、ホントに一日一緒に過ごしただけであそこまで互いに執着できるほどの愛ってあり得るのかなぁ…と不思議に思いましたが。二人の幸せそうな笑顔が素敵だったので、幸せになってもらいたいです。なにより、可哀想だった従姉妹に一番幸せになってほしいですけどね！話数買いしちゃいましたが、巻数売りになったらまたそちらも買いたいなと思うくらいに個人的には好きでした。

作家さんの他の作品からこちらに辿り着きました^_^久しぶりに２巻まで読み返しましたが、購入当初より面白く感じました。また少しねかせてから読み返したいと思います！

月島先生大好きです。評価低いのも頷ける内容だけど、先生の表現力と画力が、ストーリーを美しくしてくれて、切ない溺愛に感動しました。