はだける怪物シリーズ第二弾。弓とかんちゃんの高校の同級生の復讐再会ラブの表題作と「錆びた夜でも恋は囁く」のスピンオフ続編、かんちゃんのその後を描いたお話です。
表題作では、夏生のアホっぷりが可愛らしく、ヒロの優しさが光ります。何だかんだで
夏生はヒロの心根の優しさを感じ取っていて、どんな見た目でも変わらずに好きになってくれるなんて、愛が深いなぁと思いました。性格などは正反対なのにとても相性がいい二人だと思います。
そして、もう一つのお話はかんちゃんのスピンオフ。弓と別れ転職した後のかんちゃんの恋の行方が描かれています。
これを読むと、秀那とえちしている時のかんちゃんは弓との時とはまるで別人。受けだからというだけでなく、秀那のちょっと強引なくらい真っ直ぐな気持ちに振り回されたり、ちょっとSな部分でトロトロに溶かされたりと、やっぱりここでも二人の相性の良さがうかがえます。気持ちよさに溺れるだけじゃなく、秀那に甘えるように名前を連呼する姿を見ていると、かんちゃんは本当は何も考えなくてもいいくらい甘やかされたいし、甘えたい人なのではないかと感じました。
でも一度DVという人を傷つける行為をしてしまった事が、かんちゃんにはとても大きな傷になっているのが良く分かりました。大切な人を傷つけてしまったこと、そして大切な人から離れなくてはいけなくなってしまったことを忘れないためにと、弓との写真を壁に貼ったままにしているかんちゃんの苦しみがとても切なく胸が痛かったです。そんなかんちゃんに体当たりでぶつかってくれる秀那がいて良かった、かんちゃんがもう一度恋をする事が出来て良かったと心から思いました。
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