金星、生命の存在可能な惑星だった? 30億年前に「海」も
ただ、太陽に2番目に近い惑星であることから、液体の水は蒸発し、水素が大気中に放出されて二酸化炭素が堆積(たいせき)し、温室効果によって現在の有毒な大気が形成された。過去10億年の火山活動などによって地形も一変した。
太古の金星に生命が存在していた可能性についてNASAのマイケル・ウェイ氏は、「水は生命をもたらす存在だが、金星は生命が生まれる場としてはずっと厳しい。温暖で湿潤だったのは誕生から間もない時期に限られ、過去40億年の大部分は死の惑星だった。しかし我々のモデリングには、金星が生命の起源を探る場として適している可能性を示す狙いがあった」と話している。
今後は金星に存在していた水の量や、水が失われた経緯や時期についても調査を予定している。