カナダ・オンタリオ州、新型コロナ感染拡大で軍が出動 13歳の死者も
(CNN) 新型コロナウイルスの変異株による感染拡大が深刻化するカナダ東部オンタリオ州に、軍の医療支援チームが投入されている。同州では検査の陽性率が過去最悪のレベルに達し、13歳の死者も報告された。
カナダのブレア公安相はツイッターを通し、州当局の要請に応じて軍の出動を決めたことを明らかにした。
連邦政府は26日夜、軍の医療技術者らで構成するチームに加えて連邦当局の人員も派遣し、州内の医療機関に赤十字の支援チームを配置するための費用を拠出すると表明した。軍からは3チームが交代で送り込まれるという。
オンタリオ州は今月、感染拡大を受けて新たな外出制限を発表した。16日からはさらに、違反者への罰則を強化していた。
州保健当局によると、検査の陽性率は新たに10.9%を記録。26日に集中治療室(ICU)に収容された患者数も最多記録を更新した。
カナダでは来月以降、ワクチン供給が増強される見通しだ。しかしそのタイミングでは、オンタリオ州やブリティッシュコロンビア州で入院患者が最多記録を更新し、アルバータ州でも急増し続ける状況を回避できない。
オンタリオ州では26日、州都トロントの州議会と首都オタワの連邦議会で、新型ウイルスに感染し州内の自宅で亡くなった13歳の少女に黙とうがささげられた。
新型ウイルスの変異株をめぐっては、患者が若年化する傾向への懸念が強まっている。