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『SYNDUALITY Echo of Ada』ストーリーモードレビュー&インタビュー。骨太な難度のソロバトルを体験することでオンラインプレイに役立ち、物語や設定も知れる! オープンネットワークテストも12月12日より開催

by西川くん

『SYNDUALITY Echo of Ada』ストーリーモードレビュー&インタビュー。骨太な難度のソロバトルを体験することでオンラインプレイに役立ち、物語や設定も知れる! オープンネットワークテストも12月12日より開催
 バンダイナムコエンターテインメントより、プレイステーション5、Xbox series X|S、PC(Steam)で発売予定の『SYNDUALITY Echo of Ada』(シンデュアリティ エコー オブ エイダ)。パッケージ版の発売日は2025年1月16日で、ダウンロード版は2025年1月23日に配信される(Steam版のみ1月24日発売)。
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 本記事では開発中バージョンで、シングルプレイ専用のストーリーモード“旧アメイジア調査”をプレイしたレビューと、プロデューサー・二見鷹介氏へのインタビューをお届けしよう。

 なお、誰でも無料で参加できるオープンネットワークテストが2025年12月12日より開始される。インタビューではオープンネットワークテストについてもお聞きした。
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ソロ専用・旧アメイジア調査

 ストーリーモードと表現したが、実際のところは明確にモードとして分かれているわけではなく、ゲームをある程度進めると解放されるのが、“旧アメイジア調査”というシングル専用ミッション。解放するまでの序盤のオンラインプレイは必須になっているとのこと。

 メインのモードは二足歩行メカ“クレイドルコフィン(略称はコフィン)”に乗り、相棒となるAI搭載ヒューマイド“メイガス”とともに、危険なフィールドを探索。戦いながらアイテムなどを集め、自身の拠点に持ち帰ることが目的となる。いわゆる“エクストラクションシューター”と呼ばれている、昨今人気のジャンルのシューティングゲームだ。

 “旧アメイジア調査”は完全独立したミッション群となっており、メインとなるオンラインプレイに直接的な影響はゼロ。プレイしても、メインモードで役立つアイテム報酬などはないが、そのぶん機体やアイテムを失わないので気軽にチャレンジできるコンテンツになっている。
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 もちろんプレイしてご褒美がないわけではなく、専用のストーリーと部隊設定などが知れるムービーやボイスメッセージなどを解放できる。アニメ『SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)』にも登場した“アルバ”と“エイダ”の過去や、“なぜこのような世界になったのか?”といった、アメイジア崩壊に関する根幹の物語を楽しめるようになっている。
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骨太ステージに挑戦しよう!

 ミッションはステージ選択式で、事前に用意されたコフィンで挑むことになる。メイガスの性能はミッション用にチューニングされるため、メインモードでのメイガスの学習要素なども必要なし。

 目的は、アルバ&エイダの監視記録データを探し出して、回収すること。データは道中に散らばっているが、こちらはコレクション要素のひとつで、必ず回収する必要はない。最終地点では、重要なストーリーが語られるデータが必ず手に入り、ゲットするとミッション達成となる(帰還の必要はない)。
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 実際にプレイした感想としては、バトルに役立つ知識をふんわりと伝授してくれる、チュートリアルを兼ねたモードだと感じた。ステージの作りが「このアクションを使うと突破しやすいですよ」といったバランスになっていて、特定のアクションや立ち回りが重要になってくる。

 逆に言うと、そこに気づかないと突破しにくい場所が多い。ゲーム側は戦術を丁寧に教えてくれるわけではないので、どう立ち回ればいいのか自分で考える必要がある。もちろん、何も考えずに突っ込んで攻略できることもあるだろう。
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 メインのモードは出撃した際に戦闘が起きても、まあ数回程度の経験しか積めないだろう。ときにはバトルが発生しないことすらあるため、経験を積むのはなかなかにたいへんだ。だがソロモードは少なくとも10体以上は敵を倒す必要があるため、戦闘訓練モードとも言えるだろう。

 また、装備の変更についてはメインモード同様に、探索したものを拾って使用可能。むしろソロモードは拾った武器のほうが強いことが多い仕組みになっていて、探索やバトルでレア度の高い武器をゲットすれば、攻略しやすさが大きく変わる。そこまで頻繁に装備変更が必要なわけではないが、体感としてはローグ系ハック&スラッシュに近い。
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 さらに、弾薬と回復アイテムは拾い集めながら進めないと切らしてしまう場合が多々あるため、データ回収だけでなく、アイテム探索自体もしっかり行う必要がある。このあたりは、探索の重要性が学べる要素になっている。

 弾薬が尽きることが多いため、弾薬の異なる武器種を使う場面も出てくる。半強制的にいろいろな武器を使う必要が出てくるので、ふだん触らないような武器でも「こんな武器だったのか」と知れるようになっているのは、なかなかにうまい調整だと感じた。
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 監視記録(ログ)サーチが可能で、ミニマップ上に位置を表示できる。入り組んだ場所にあることも多く、壁を壊さないと手に入らないものなど、巧妙に隠されていたりする。

 また、監視記録(ログ)の回収はメイガスが担当し、一定時間待機する必要がある。そのあいだに敵の襲撃が始まり、メイガスなしで攻略しなくてはならないシチュエーションなども楽しめるようになっている。
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 2ステージ目まで遊ばせていただいたが、全体としてはかなり難度の高い骨太なモードになっていた。敵が多いので慎重に進まなくてはならない中、弾薬は少なく無駄撃ちは厳禁。さらに探索する場所はそれなりに広く、進んだ場所で“敵を倒したはいいが、成果がなかった”みたいな状況にもなり得るので、取捨選択も重要になってくる。

 とはいえ現在も開発中のバージョンとのことで、実際はもう少し序盤の難度だけは緩和しようと考えているとのこと。ミッションによっては、ボスなども出現し、より難度の高いミッションを楽しめる。また、機体が破壊されるとゲームオーバーとなるが、このモードではチェックポイントから何度でもリトライ可能だ。

 なお、12月12日より開催されるオープンネットワークテストはネットワークまわりのテストがメインのため、ストーリーモードの体験は含まれないとのこと。
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プロデューサーインタビュー

 最後に、本作のプロデューサーを務める二見鷹介氏へのインタビューをお届け。ストーリーモードとオープンネットワークテストについてお聞きした。

二見鷹介ふたみ ようすけ

『SYNDUALITY』(シンデュアリティ)企画・原案・プロデューサー。(文中は二見)

――オンラインのメインモードがある中で、シングルモードの“旧アメイジア調査”を用意した理由を教えてください。

二見
 もし将来的にオンラインプレイができなくなったときに、遊べなくなってしまうゲームにはしたくなかったので、シングルモードを用意しました。もちろんサービスは続けていくつもりですし、後ろ向きな意味では捉えてほしくないのですが、前提としてプレイヤーの皆さんに「遊べなくなってしまうゲームではないですよ」と安心してほしかったんです。

 また、物語としての対比を描きたかった面もあります。本編はプレイヤーと自分のメイガスのふたりが、プレイヤーそれぞれのドラマを描いていきます。ただ、ほかのメイガスとプレイヤーがどんな付き合いかたをしているのかって、ゲーム内からは伝わらないんですよね。ですので、アルバとエイダのふたりの関係を見ることで、自分と自身のメイガスの関係性を意識できるようにしたかったんです。

――昨今少しだけ増えましたが、オンラインゲームはサービスが終わると二度と遊べないことがほとんどなので、それはうれしい配慮ですね。

二見
 もちろんサービスは続けたいとは思いますが、サービスが終わったら遊べないゲームになるんだという空気感だけは取っ払いたかったんです。

――最初から完全にオフラインでも遊べるのでしょうか?

二見
 いえ、オンラインプレイの導入部分は必ず必要で、ある程度進めると解放される仕組みです。サービス終了後も遊べるようなモードではありますが、リリース時から完全オフラインでも遊べるようにはしていません。

 もちろんそうなったときの対処は考えていますが、あくまで対応できるようにしているだけであって、基本は“オンラインプレイに役立つモードです”といったスタンスを変えたいわけではないので、現時点ではオンラインプレイも必須にしています。
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――なるほど。プレイしてまず驚いたのは、武器やアイテムなどの報酬がなかったことでした。きっとすべて攻略すれば強い装備などが手に入るんだろうな、と予想していたので。

二見
 開発内でもすごく揉めました。絶対に報酬は入れたほうがいいと、いまも思っています。ただ、それを覆してでもオンラインモードとソロモードをつなげない理由がひとつあります。それは、チート対策です。

 たとえば、シングルモードのアイテムはシングルモード専用のアイテムです。機体や武器の性能もソロ用に調整されているもので、それをもしオンラインに持ち込まれてしまうと、バランス崩壊してしまいます。

 また、アイテムに何かしらを紐づけてアクセスするような使いかたもできるでしょう。メインモードのアイテムはすべてサーバー側で管理しているので、もしチートやアイテムに何かしようとしても、すぐに気づいて対処できます。ですが“オフラインで手に入るアイテム”があると、そこが抜け穴になってしまうんですよ。

 PvPのゲームですから、そういったバランス崩壊は絶対にさせたくない思いのほうが強く、わかりやすい報酬としては物語を楽しめることのみにしました。

――たとえば弾薬のアイテムがあったとして、そこにまた別のチートアイテムをこっそりくっつけて……みたいな。

二見
 それも可能性としてあります。また、オフライン上で報酬アイテムをチートで何度も受け取って、それを売ってお金を稼ぐなど、サーバー側の気づきにくいチート行為になってしまう場合もあるでしょう。

 ただ、ゲームデータはオフライン部分でほぼ保存しない形を取っていますので、チート行為があっても調べやすい形にはなっています。

――物語だけでなく、プレイスキルが身に付くような作りになっているのも一種の報酬なのでしょうか?

二見
 ゲーム中盤からのチュートリアルに近いので、プレイスキルの習得も報酬だと思っていただきたいです。たとえばグレネードなど、ふだんのプレイではなかなか使う機会がありません。中盤まで進めたとしても、基本はただ銃を撃つことだけに終始してしまう場合が多いです。

 自分だけですと攻略の幅が狭くなりがちなので、“旧アメイジア調査”ではいろいろな武器の使いかた、戦闘での立ち回りなどを学べるように作っています。

――遊んでみて、かなりシビアな作りになっているんだなと感じました。

二見
 シビアです。わざとシビアにしています。とくに、弾薬の管理や回復アイテムの確保などの面で、骨太な難度にしています。そのために探索が重要になっているのも、本編のプレイに活かせる要素です。

 解放される時期が、ちょうどプレイヤーそれぞれ対人戦が起きやすいタイミングになっています。メインモードでは戦闘を避けられますし、ほかのコフィンと戦う機会が少ないのもあって、戦闘経験が乏しい状態で挑まなくてはなりません。ですので、慣れたい人は“旧アメイジア調査”をやれば、バッチリと戦闘経験を積むことができます。

――横道の探索で手に入る武器が属性の違うものだったりして「あ、つぎのエンダーズとの戦闘で役立ててくださいってことか」と、直接的ではないんですが、メッセージを細かく受け取っていました。

二見
 大筋の道を攻略するだけでもいいのですが、横道にはわかりやすく攻略に役立つアイテムを置いていたりするので、それがわかれば本編でもきっと「目標はここだけど、別のところを少し探してみよう」と思ってもらえるように、そうしています。中盤以降は、ミッションで見つける必要のあるアイテムも、発見が難しくなるんです。

――だからこそ、シビアな難度にしたわけですね。

二見
 ただ、今後も発売までに向けてバランスは調整します。とくに、1~2ステージ目などはもう少し簡単にしようと思っています。基本的にはシビアを目指していますが、さすがに序盤からシビアすぎるのではと思っているので。
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――ボス戦なども存在するそうですが、ミッションのバリエーションもあるのでしょうか。

二見
 たとえば“敵が多すぎて絶対通れない道を通る”ステージなど、それぞれミッションごとに特色があります。敵が多すぎる中、スモークグレネードを使って身を隠しながら進んでいくなど、シングルプレイならではのギミックがあります。

 メイン以外のデータ回収もやろうとすると多数のイベントも用意されていますから、1ステージだいたい全達成するのに30分以上は掛かるでしょう。シングルゲームとして見ただけでも、それなりに遊び応えはあります。一般的なFPSやTPSにもある、キャンペーンモードくらいのボリュームは用意しています。

――なるほど。シングルモードは機体のカスタマイズ要素や、武器の持ち込みがありませんが、そこは取り入れなかった理由を教えてください。

二見
 まず装備をロストしてしまう体験は、シングルモードに入れたくなったので、機体は固定にしました。機体は専用の高性能機体ですので、変える必要はありません。武器については、ミッション中に拾って随時変更するといった遊びにしたくて、初期武器だけにしました。

 一応形式としてはプレイヤーが挑んでいるミッションですので、カスタマイズした機体を持ち込めるようにした場合、シングルならロストしないと言われても設定的にヘンになってしまいますし、たとえロストしなくても破壊されたのは自分の機体です。いろいろな部分でモヤモヤ感が残るので、スッキリと遊んでもらえるように、そういったカスタマイズ部分は排除しました。

――リリース時に、“旧アメイジア調査”のストーリーはすべて収録されていますか?

二見
 シーズン制になっていて、前半は発売時に遊べて、後半はリリース後のアップデートで追加されます。物語を小分けにして出したかったわけではなく、つぎのシーズンになったとき、ゲーム自体に新しい要素が追加されます。それのチュートリアルを兼ねているため、シーズンごとに追加という形に分けました。
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――シーズン制ということは、今後もアップデートがあればシングルモードのステージも増えていくと?

二見
 “旧アメイジア調査”とは異なる形になるかもしれませんが、大きな追加や変更があれば検討したいと思います。

――閲覧できるストーリーですが、大事な物語はムービーシーンで語られていくんですよね。

二見
 はい。音声データなど、そのほかのデータは世界観や登場人物の関係性などが知れるもので、物語自体は最終目標のデータさえ集めれば閲覧できます。根幹のストーリーだけ知りたい人は、ほかのデータは無視しても基本大丈夫です。

――ムービーはしっかりカメラワークが付いていたりして、「過去の記録データのわりに演出がきちんとしているな」と思ってしまいました(笑)。

二見
 じつはちゃんと設定があって、ふたりは監視対象なので、あらゆる角度から記録されています。CGムービーはほぼ破損していない実際の記録映像で、2Dムービーの場合はAIによって修復されたデータという設定です。そういった設定周りはしっかりあるのですが、そこを語るのも野暮かなと。今回は聞かれたので、お答えしましたが(笑)。

――ただゲームらしいムービーを作ったわけではないんですね。

二見
 細かいところに、じつはそういった「修復データがどういう扱いなのか」みたいな設定も書いてあるのですが、誰も読んでくれないだろうなと思いながらも入れています。もし知りたければ、ぜひ探してみてください。

――物語は断片的に語られていくのでしょうか?

二見
 大筋の部分は、時系列順に進みます。横で描かれるサブドラマは少しバラバラになっていますが、順番に読み進めないと楽しめないわけではありません。解放された物語のリストは時系列順に並んでいますので、サブ要素の順番もわかりやすいかと思います。

 アニメ
『SYNDUALITY Noir(シンデュアリティ ノワール)』につながっているので、もし見ていたらより楽しめますし、アニメを見ていなくても本作だけでアルバとエイダの過去の物語は楽しめるようにしています。
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――わかりました。ではオープンネットワークテストですが、名前の通り、おもにネットワーク部分のテストになるのでしょうか?

二見
 ネットワークテストですので負荷などを見て、サーバーをどうするのか決めますが、あくまで基本となる調整要素です。どちらかというと「こんなゲームがあります」と知ってほしい、最後に無料で遊べる体験版に近いイメージですかね。

 調整についても、リリースまでの最後の調整の場だと思っています。オープンネットワークテストは複数回開催されたクローズドベータテストの反応を見て、調整を加えたバージョンではありますが、限られた方々の意見ではありますし、プレイに慣れている人が多かったです。オープンネットワークテストはあらゆる人が参加できますので、そういった意見も取り入れて調整し、リリース時に反映したいと思っています。

――データ引継ぎはありますか?

二見
 ありません。プレイした人に特典アイテムはあります。引継ぎがない理由は、限られた日にちである程度のことを網羅できるように調整した、テスト用の進捗でゲームが進むからです。雰囲気だけは「こんな感じなんだな」とわかってもらえると思いますが、製品版になったらあらゆることがガラリと変わるので、驚かれると思います(笑)。
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