ファミコンのコンパチ機(ぱちもん)を買ってきた。ソフトが数本は手元にあるのだけれども、ハードがそろそろあやしい頃合いなので状況延長のためのハード買い増し策。
考えてみたら、Jrやツインじゃない普通のファミコンだと出力がRFなので一般のご家庭では既に利用することすら困難気味だったりするのですな。うちのファミコンはビデオ出力できるように改造済みなので今でも使えるのですが。
それでファミコンのゲームをいくつか遊んでいたのだけれども、妙に難しい。というかまともに遊べない。
理由は、入力に対して反応があるまでかなりのタイムラグが存在するため。とてもじゃないがシビアなアクションは遊べたモンじゃない。
これ、コンパチ機のせいではなくて、部屋内のAV環境がデジタル化したせい。
接続環境としては、
D3液晶テレビ — デジタルビデオレコーダ — ファミコン
といった感じで繋いでいたのだけれども、デジタルビデオレコーダの部分でD3にアップスキャンしてテレビに送信するためここで 1/30sec テレビ単位1フレーム(ゲーム単位2フレーム)がバッファリングされる。液晶テレビでもデインタレースして1枚で表示するために、テレビ単位1フレームをバッファリングし画像処理してから実際に表示されている。
これでテレビ単位2フレーム、ゲーム単位4フレームは確実に遅延している。実際に弄っている分だと 3〜4/30sec は遅延していそうだ。
音声を分岐させて(適当なアンプ経由で)直接聴くのと、テレビ経由できくのを同時にやってみるといかに遅延しているかが明確になって愕然とする。そりゃまともにあそべんわなあ。ロックマンのイエローデビルとかタイミング命な避けは出来なくなるわ。
間にデジタルビデオレコーダがあるのが要因でもあるので、液晶テレビに直接繋いでみる。先も書いたようにこれでもやはり遅延は生じてる。でも1/60secというゲームフレームで 1〜4フレームほどだから、まあごまかしごまかしでプレイできなくもない。故にいままでなんとなく気にしないでやってきた。
しかし、一度気になりだしたらこれでも気になってくる。試しに、遅延の生じない環境で試してみたら、アクションでの反応がまるで違うことに驚く。こちらは確かに昔遊んでいたときの感覚。
そうか、今や主流の大型テレビ(ブラウン管ではないテレビ)ではほとんど全てこの遅延を含むため、1/60sec基調のオールドアクションゲームは一通り遊べなくなってきているのか。PCのディスプレイを液晶に変えてから、残像のきつさに東方プロジェクトが遊びにくくなったのだけれども、それよりもショックだわ。
いや、原理的にそうだというのはわかってはいるんだけれども、実際にどれくらい遅延するのかを今回明確に認識してしまったので。
Wiiのバーチャルコンソールで遊んでいて、妙に難しく感じていたのは下手になっていたからだけではないのね。そういや、以前よりゲームをしていて疲れるなあと思っていたのもこれかもしれず。
そんなこんなで、ご家庭の「テレビ」が変わってしまったことで、2Dのアクションやシューティングといったオールドゲームは終焉を迎えるのかもしれない。いや、もう迎えている気もするけれども。
でもこれはテレビを用いる据え置き型ゲーム機でのお話ですな。アクションやシューティングがやりたい場合は遅延の無い携帯ゲーム機でどうぞ、といった流れになるのでしょう。
軽く調べた所だと、REGZAとBRAVIAの一部機種(ほとんど最上位)には機能をバイパスして遅延をできるだけ押さえるゲームモードがあるようですな。それでも構成上ブラウン管より遅れるけれども。で、それを意識して敢えて高額の機種を買うことのできるご家庭がどれくらいいるかですかね。