スマートウォッチが大好きです。
大量に受信するEメールにSMS、その他諸々の通知のほとんどはどうでも良いもの…。でもいくつかは大事なものもありますね。それらを手首をくっと上げ、スマートウォッチのスクリーンをサッと見て判断できるのはとっても便利なものです。
しかし、数年前に初めてスマートウォッチの製品カテゴリが登場してから普及するまでに随分時間がかかっている感は否めません。製品としてまだまだ洗練されていないけれど、これからが楽しみな分野。はたして、どの「スマートな時計」が「スマートな電話」に置き換わっていけるのでしょう。
米ギズモードのEric Limer記者が、現在発表されているスマートウォッチの中から厳選してみました。日本未発売のものも多数含まれていますが、きっと参考になるはずです。もうすぐApple Watchの発表もあるしね!
これらの「手首に装着するコンピューター」には、アプリが入ってて、データと連携してタッチスクリーンがあって、マイクもあって…スマートウォッチに入るべき機能は山ほどありますが、シンプルイズベター。ここでは、2つのメイン機能のパフォーマンスが良いか悪いか判断することにします。
腕時計としてちゃんと常に時間を伝えてくれるかどうか。また、なぜスマートフォンが鳴ったのか、シンプルに通知を送れるかどうか。誰がメールしてきたのか、誰がテキストメッセージを送ったのか、彼らが送ったメッセージの最初の数文字は何なのかが表示されること、また、例えばシンプルにフィットネストラッカーであったり、振動したりするけれど、Eメールのタイトルを表示しないような「スマート」なアナログ時計は除外することにしました(ウェアラブルデバイスではあるけれどもスマートウォッチではない)。
また、最も重要な判断ポイントとして、最低24時間以上スクリーンを表示していられない物も除外しました。時間を知りたくてスマートウォッチを見た時に何も表示されていなかったら、それは使い物にはなりません。なんらかのジェスチャーでスクリーンオン…というのも完璧とは程遠いですよね。なのでずっとオンになっていることが評価対象とします。
ベストスマートウォッチ: Pebble Steel
もしあなたが他のスマートウォッチを何にも知らないとしたら、唯一オススメしたいのがこのPebble Steelです。これはとても良いものだと思いますね。スマートウォッチの機能として欠けているものもあるけれど(ボイスコントロールやスワイプで通知を操作するなど)、それでもそのトレードオフとしてスクリーンは常に表示され、バッテリーは5日間もちます。見た目も上品でビジネスパーティーや会食でスーツを着る時でも違和感ないのが良いですね。子供のおもちゃっぽくありません。
それでいてとっても多機能。グーグルのAndroid Wearウォッチやこれから登場してくるApple Watchと違って、Pebble SteelはAndroidでもiOSでも連携して動作します。
デザイン的にも、腕が細い人でも大きく見えない程度に調度良い大きさ。時計ベルトはレザーか金属製のものかを選べますし、スキンもたくさん。さらにたくさんのサードパーティアプリがあるのも素晴らしいですね。
200ドル(約24000円)のPebble Steelは、見た目が美しいスマートウォッチ群の中でもかなり安価なほうです。今発売されているスマートウォッチの中でも、誰にとっても使いやすい類のものだと思います。日本では正式に発売していませんが…。
最もスタイリッシュなスマートウォッチ:LG G Watch RとASUS Zenwatch
機能的な面から言うと、300ドル(約3万6000円)のLG Watch Rに、200ドルのASUS Zenwatchは両方とも良く出来ています。どちらも有機ELディスプレイで省電力。24時間表示し続けることができます。どちらもGoogle Android Wearをプラットフォームとしていて、ボイスコマンドが使えるのが便利です。例えば洗濯のリマインダー設定、Eメールのアーカイブが鶴の一声で出来ますね。
どちらを選ぶかは、単純にどっちのデザインが好きか、またはコストの問題でしょうか。僕の場合はスポーティーな見た目のLG Watch Rの方が好きです。手につけていない時に、時計の表面の縁にある文字盤が少し馬鹿げてみえるのも差し引いても。
またZenwatchの薄いベゼル部分も良い感じ。200ドルのZenwatchは300ドルのG Watchより価格の面では勝っていますが、どちらも素晴らしいスマートウォッチですし、Android Wearが実装されている中でもベストだと思います。
価格面で最も優れているスマートウォッチ:Pebble
あまりお金をかけずにちょっとスマートウォッチと戯れてみたい、そんな人は80ドル(約9500円)のオリジナルのPebbleを手に入れましょう。機能的にはPebble Steelと変わりませんが、価格は半分以下、丈夫だけど(安っぽい)プラスチックのボディ。
最初はこのPebbleの見た目は気に入っていませんでしたが、次第に慣れて好きになりました。プラスチックのボディにゴムのストラップは、意外に夜の睡眠時の計測用やシャワーを浴びている時の音楽のコントロール等に最適であることが分かってきました。スクリーンは時々擦り切れるけれど、次第にそれも愛おしくなりました。
スマートウォッチを試してみたいのなら、この安価なPebbleを買うか、誰かからちょっと借りる以外に良い方法は無いと思います。もし、僕がこんなにスマートウォッチオタクじゃないならば、実際に買うとしたらこのPebbleしれません。
残りのスマートウォッチ
Pebble Time (2月24日に発表、追加)新しいPebbleが数ヶ月以内に出るとは! カラースクリーンにボイスコマンド用のマイクまで搭載されるらしい。早く試してみたいけど、まだしばらく判断できませんね。
Moto 360Moto 360は美しくて、シンプルで、エレガント。でも不十分。スクリーンをオンするのに時計をシェイクしないといけないし、バッテリーが1日持たないのが何より厳しいですね。
Sony Smartwatch 3Android Wearの中ではパフォーマンスはすごく良いのに、ちょっと地味。半透過のLCDスクリーンは太陽光でも見やすいのだけれど、G Watch R とZenwatchも同じような機能があるし、見た目もそっちの方が良いんですよね。
Samsung Gear Fitハードウェアはしっかりしているのに、ソフトウェアはゴミのよう。薄くて細長い縦長のスクリーンは通知を表示させるのによろしくありません。さらに何よりサムスンのデバイスとしか連携しないというのもあり得ない。
Microsoft Bandスマートウォッチというよりは、フィットネストラッカーとしての要素が強いです。通知機能等はスマートウォッチとして期待されるものからは程遠いかと。
Basis Peak制限が多すぎます。Android 5.0非対応、通知を見る以外の機能がありません。さらにスマートフォンとペアリングがよく切れます。フィットネストラッカーとしては使えますが、スマートウォッチではありません。
Fitbit Surgeこれは無い感じ。電話がかかってきた通知、SMSの通知、以上。Eメールはありません。フィットネストラッカーとしては最高だけど、これもスマートウォッチとしては使い物になりません。
LG G Watch悪くありません。でもPebble Steel とASUS Zenwatchの方が安くて可愛くて良いですね。
Samsung Gear LiveG Watchに似ていて、悪くないけど面白くもない。Pebble SteelとZenwatchの方が価格も見た目も買っているかな。そしてGear Liveの最初から同梱されているストラップはゴミでなので、オプションで別のものを買ったほうがいいですね。
Samsung Gear Sデカい、ダサい、高い。自分自身のデータしか連携できないし、その疑うべき価値とその欠陥は言い訳のしようがありません。
Samsung Galaxy Gear古い、重い、取り替えられないリストバンド。サムスンのスマートフォンとしか連携できません。要らないね。
Qualcomm Toqクアルコムのmirasolスクリーンは良い感じ、でも重いし見た目もダサい。
その他
Martian Voice Command and Martian Notifierクレバーなアナログ/デジタルのデザイン。でも小さな横長のウィンドウは自分が知りたいことを知るのに扱いづらい。
Metawatch M1とMetawatch Frameレビューを見ると賛否両論。でも貧相なアプリライブラリのPebbleSteelにもっとお金を出すようなものです。
Metawatch StrataM1と同じような感じだけど、Pebbleより安い。
Sony Smartwatch と Smartwatch 2古いし、ソニーのソフトウェアでしかちゃんと動かないし、それの出来もよくありません。
Samsung Gear 2 and Gear 2 Neoサムスンのスマートフォンとしか連携できません。それでもよければ。
Apple Watchまだ発売していないけれど、噂はかねがね。早く触ってみたいですね。
Razer Nabu去年発表され、まだプレオーダー段階。可能な限り早く試そうと思います。
Omate TrueSmartAndroid 4.2.2が動作するスマートウォッチですが、使い勝手はヤバめ。
Kreyos Meteor完全なるゴミとして有名。
Neptune Pineでかすぎる。
Cogito Classic賛否両論、iPhone,Androidでも動作します。
Citizen Eco-Drive Proximityスクリーンもないのでスマートウォッチとは言いがたい。あとすごく高価。
I'm Watchゴミですね。
Archos SmartwatchesCES 2014で発表されましたが、それ以来、姿形を見かけません。
HP MB Chronowing興味深いのだけど、かなり高価。350ドルもするけどレビューが見当たりません。
Leiker高い上に、よくわからないソフトウェアとエコシステム。
Mota G2 Smartwatchレビューが少ない上に評判もよくありません。
Phosphor Smartwatchesスマートウォッチというよりは、計算機みたい。
Agent Smartwatch, Hyetis, HOT Smartwatch, Vea Buddy全てクラウドファンディングで発表されていますが、まだ発売されていません。実際に市場に出るまで絶対に買わないほうが良いですね。
みなさん参考になりましたでしょうか。この群雄割拠のスマートウォッチ戦国時代、Apple Watchがどこまで健闘できるのか気になるところです。3月10日のアップルイベントが今から待ち遠しいですね!
Eric Limer - Gizmodo US[原文]
(mayumine)