さて問題です。2013年発売のGRと、2015年発売の「GR II」の写真を並べてみました。どちらが新しい「GR II」でしょうか(答え・右側。アンテナが収納されている上部の横細長い盛り上がりがポイントです)。
長らくハイエンドコンデジブームを牽引してきたGRシリーズに新モデル「GR II」の誕生です。見てわかるように、旧来のGRと超酷似。つまりGRに慣れ親しんだ人が、一切のストレスなくすぐに使いこなせるということを意味しています。
GRからいったい何が変わったのでしょうか。
・約1620万画素APS-C CMOSセンサー→同じ
・画像エンジンGR ENGINE V→同じ。ただし高感度ノイズは低減
・35ミリ判換算28mm相当GRレンズ→同じ
・起動時間1秒、AF0.2秒、連写枚数4枚/秒→同じ
・操作系→同じ
・3インチ123万画素液晶モニター→同じ
・Wi-Fi&NFC→追加
・スマートフォンからのコントロール→追加
・クリップオンストロボのワイヤレス制御→追加
リコー、度胸ありますね! ハードウェア設計は基本的に従来のまま、Wi-FiとNFCとクリップオンストロボのコントロール機能を追加したのみ...。え、ほんと?
画像エンジンGR ENGINE Vのプログラムを再設計して高感度撮影時における画質を改善、バッファの増量、シャッタースピードの改善、ホワイトバランスの改善、エフェクトモードの追加といったチューニングはされていますが、あくまでマイナーチェンジに留まっています。
とはいえこの2年間、ボディのエッジがハゲるまでGRを使い込んだ身からすると清く正しいアップデートと感じます。
ポケットに入る薄型デジカメカテゴリにおいて、GRの画質はまだまだトップクラス。ただWEBに画像を掲載するぶんにはギリISO6400が使えるといったところだったので、「GR II」になり高感度性能が向上したというニュースはとてもいいお話です。
この2年でハイエンドコンデジの機種も増えました。ズームも一般的になってきました。しかし「GR II」は頑なに単焦点レンズを採用。この一手が吉とでるか凶と出るか。一人のGRシリーズ好きとして見守りたい。
source: リコー
(武者良太)