FPSもはかどること間違いありません。自分の位置を把握されやすくなるということを含め。
いくつもの小部屋がつながっているダンジョンの中。遠くの部屋で爆発が起きたとき、その音はどのように伝わってくるのか。音は壁を反射してプレイヤーのいる場所まで伝わってくるのですが、従来はCPUパワーを割り振ることができず、2チャンネルぶんの音の反響しか計算できなかったようです。
AMDがオープンソースとして提供する「TrueAudio Next」は、Radeon GPUのシェーダプロセッサーを用いることで、数多くの音波が異なる壁にぶつかって複雑に組み合わさるリアルな反響を実現するというもの。3DCGのような物理演算、実際には光の軌跡を辿って乱反射したときのシミュレーションを行なうレイトレーシングソフトRadeon Raysの技術を流用することで最大64チャンネル、2秒のコンボルーションリバーブ(単なる残響音ではなく濁り、淀みのあるリアルな反響音を作るリバーブ)を可能としています。
映像コンテンツの没入感において音響のリアリティーは重要。NVIDIAもGPUを使ってリアルな音響を算出するVRWorks Audioを展開中ですし、これらの技術によってVRコンテンツが一段とクオリティーアップすることは間違いないでしょう。
source:GPUOpen
(武者良太)