いわゆる「虫眼鏡SEO」業者が、ヤフーの検索広告(スポンサードサーチ)をクリックしているのではないか、という疑惑について。
虫眼鏡SEO業者によるスパム的な検索行為
ヤフーの「関連検索ワード(虫眼鏡)」対策を謳う業者の手法については、過去のエントリーで記した通りです。
手口としては非常に単純で、関連検索ワードとしての表示を意図するキーワードで大量にヤフー検索を行うというもの。
問題なのは、その過程において自然な検索を装うために、検索結果に表示されたリンクをクリックして訪問するという偽装工作を行っている点です。
それでもオーガニックサーチの検索結果をクリックしてくる分には、少なくとも直接の金銭的損害は発生しない(それでも十分過ぎるほど迷惑)のですが、ここでひとつの懸念が。
もしかしてだけど。検索連動型広告もクリックしてるんじゃないの?
虫眼鏡SEO業者がスポンサードサーチ広告をクリックしている?
国内のクラウドソーシングで「虫眼鏡SEOスパム」を依頼している業者については、依頼の段階で検索連動型広告のクリック禁止を謳っているところが多い(依頼を受けたユーザーがその指示に従ってるかは知らん)ようです……
しかし、検索スパムを海外に外注しているケースでは、その辺も無法状態なのではないだろうか?
実は過去にリスティング広告の「不正クリック調査」を行ったケースで、思い当たる節があるわけだ。
これです。
ヤフーのスポンサードサーチ広告における「絞り込み部分一致」入札に対し、「フレーズ一致」で広告表示されたケースですが、ヒットした検索クエリーの種類は「地域名+サービス名+業者名」という指名系のロングテールキーワード。
そして完全一致での広告掲載ではないという点や、また平均掲載順位から考えても、異常なまでに高いクリック率(CTR)を計測していました。
「虫眼鏡SEO」の対象となるキーワードは、社名やウェブサイトの名称を含む指名系ロングキーワードというのは常識。さらに新規セッション率が「100%」という点からしても、虫眼鏡SEO業者の暗躍が疑われますね。
で、詳細がコレ。
海外ばっかじゃねえか!!
都筑区の○○業者に関するロングテールキーワードに対し、まさに世界中から検索が行われておりました。なんというシンクロニシティ。
ヤフーに不正クリック調査を依頼した結果
ええ。当然ヤフーに対して不正クリック(無効クリック)の調査を依頼しましたよ。
そして結果は……まさかのゼロ回答。
上記期間のトラフィックの増加につきましては、弊社の提携パートナーサイトを通じ、多数のインターネットユーザーのクリックが集められた結果によるものと考えられ、潜在的な見込み客を効果的にお客様のサイトへ誘導していることになります。
横浜市都筑区のローカルサービスに対し、USAやドイツやカンボジアや台湾や中国在住の潜在的な見込み客を効果的に誘導しているとの回答を頂きました。そうですか。そうなんですか。
ちなみにこのキーワードですが、実際にヤフーの関連検索ワードとして表示されております。
虫眼鏡SEO業者の完全勝利だろコレ。
そういうことだろ。