気迫のこもったプレーで会場を沸かせる北國ハニービー石川の選手。2月のホーム戦に被災者を無料招待する=昨年2月、市総合体育館

  ●市の補助制度1号

 スポーツ観戦で少しでも元気に。能登半島地震の被災者支援で、金沢市が地元プロスポーツチームなどの活動を補助する制度の適用第1号が28日までに決まった。対象は、ハンドボールの北國ハニービー石川が市総合体育館に香川銀行シラソル香川を迎える2月8日のリーグ戦で、申し込みのあった被災者全員を無料招待する。市は、被災者が選手たちの懸命にプレーする姿を見て、復興に前向きになってほしいと新制度をさらに周知する。

 制度の対象団体は、石川ミリオンスターズ(野球)、ツエーゲン金沢(サッカー)など市のホームタウンチームに名を連ねる7チーム。

 市の新制度は、市内で開催する公式戦への無料招待のほか、被災地で開催するスポーツ教室を対象に、1団体当たり50万円を上限に支給する。昨年12月の市議会定例会で事業費を盛り込んだ補正予算が可決された。

 北國ハニービー石川は、2月15日のイズミメイプルレッズ広島戦、同24日の飛騨高山ブラックブルズ岐阜戦にも被災者を招く計画。担当者は「金銭的な補助があれば、チームとして支援事業に取り組むハードルが下がる。相手に果敢に向かっていく姿を試合で見せたい」と話した。

 新制度利用の第2弾として、卓球の金沢ポートも静岡ジェード戦(2月9日開催)を被災者に観戦してもらうことにしている。市文化スポーツ局の担当者は「スポーツの力で能登の被災者を元気づけたい」とし、野球やサッカーなど、これからシーズンが始まるチームにも利用を促すとした。

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