【仕事術】うっかりミス防止対策
2018.10.01
- ビジネス
うっかりミスをしない人間は、この世にはいません。「きちんとできるはずなのに、なんでこんなミスを……」と後悔した経験は誰にでもあります。でも、うっかりミスはできるだけ減らしたいもの。ではどうしたら、うっかりミスを減らすことができるのでしょうか。
うっかりミスは4つのタイプに分けられる
「頼まれていた会議資料作りを忘れてしまった」「商品の金額を1ケタ間違えて記入してしまった」「社内メールを間違って取引先に送ってしまった」など、うっかりミスにはさまざまなバリエーションがあります。業種や職種によって、うっかりミスの内容も変わってきます。
うっかりミスを防止しようと思っても、ミスの種類が多ければ多いほど、対策を考えるのも大変になってきます。
でも、うっかりミスは大きく4つのパターンに分けることができるのです。その4つのパターンで考えれば、対策をとるのもそれほど大変なことではありません。
うっかりミスの4つのタイプ
ひとつめのタイプは「省略エラー」。すべきことを忘れてしまううっかりミスです。「後で電話しようと思っていて忘れてしまった」「来客の予定を忘れていて、同じ時間に会議を入れてしまった」などが、省略エラーに当たります。
おもな原因は、手順が煩雑だったり、すべき作業が立て込んでいたりして、処理が追いつかないこと。処理能力には人によって違いがありますが、それが一時的に限界を超えてしまうと、省略エラーにつながることが多いようです。
2つめは「実行エラー」。しなくてもいいことまでしてしまうエラーで、「PCのファイル整理をしていたら、共有ファイルまで消してしまった」「必要な書類をシュレッダーにかけてしまった」などが実行エラーです。
実行エラーは、習慣化している作業で起こりやすいという特徴があります。習慣化している作業は頭で考えずに行っていることが多いので、つい余分なことまでしてしまいがちになるのです。
3つめは「不注意エラー」。「エレベーターを降りたら違う階だった」「茶碗をひっくり返してしまった」といった、無意識的に起こるエラーです。
不注意エラーは、自分の認識と周囲の状況のズレから起こるエラーです。疲れなどが原因で注意力散漫になっている時に起こりやすくなります。
4つめは「思い込みエラー」。「8時と言われたから朝8時だと思っていたのに、夜8時のことだった」「取引先を訪問する約束だと思っていたら、先方が来社する約束だった」といった、勘違いや早とちりのことです。
自分の知っていることは他人にとっても常識だといった思い込みや、確認が不十分なことから起こるエラーです。
うっかりミスを防止するには
うっかりミスを防止するには、ただ気をつけるだけでは不十分です。何をどう変えたらいいのか具体的に考えて、実行に移してこそ、うっかりミスを減らすことができます。
うっかりミスをしてしまったら、まず何が原因だったのか、そのためにどういう問題が起きたのかを分析します。原因だけでなく、ミスによって起きた影響まで考えることで、「二度とうっかりミスをしない」と真剣に受け止めるようになるのです。
原因が「省略エラー」の場合は、仕事の手順やすべきタスクを整理すること、「ミスをするより、作業が遅くなるほうがましだ」と考えて慌てずに対応することなどが考えられます。
「実行エラー」の場合は、対策として誰か別の人にチェックをお願いすることなどが考えられます。
「不注意エラー」は、何か行動を起こす前にひと呼吸おいて確認する習慣をつけることで、頻度を減らすことができます。
「思い込みエラー」の改善策は、不明瞭な点を放置しないこと。会話での約束は内容を復唱して、間違いや認識のズレがないか相手に確認してもらいましょう。
こんな時はうっかりミスをしやすい
うっかりミスのほとんどは、集中力が切れている時に起こります。
「疲れている」「体調が悪い」「ほかに気になることがあって情緒不安定」といった時は、集中力も切れがちになります。どうしても集中力が続かないようなら、こまめに休憩を取ってみましょう。
仕事が立て込んでいて忙しかったり、気持ちの余裕がなくなっていたりすると、ひとつひとつの作業に対する集中力が低下します。ときには「ミスをするよりも、作業が遅くなって怒られるほうがましだ」と考えることも必要です。
うっかりミスそのものを起こさないように注意するのも大切ですが、まず、うっかりミスをしやすい状況を作らないようにしてみてください。それもビジネス上では重要な能力のひとつです。
人間はミスをする生き物
人間の集中力は、最大で90分しか持続しないと言われています。つまり、どんな人でも仕事中ずっと集中し続けることは不可能なのです。
では、できる限り集中力を持続して、うっかりミスを減らすにはどうしたらいいのでしょうか。
1日に行う仕事のうちで、「絶対にミスをしてはいけないタスク」と「多少ミスがあってもいいタスク」を見極めて、仕事に緩急をつけてみましょう。すると、絶対にミスをしてはいけないタスクに、集中力を注ぐことができるようになります。絶対にミスをしてはいけないタスクを確実にこなせれば、ほかで多少の失敗をしていても「ミスが少ない人」という印象を与えます。
仕事ができる人は、仕事の緩急のポイントが分かっているのです。
配信元:日本人材ニュース
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