人と話すことが得意のヒロシ主任と、PCを使いこなすことが得意のタカフミ君。仕事のやり方でぶつかってしまった2人ですが……。
人と話すのは得意なものの、コンピュータの扱いはからっきしダメというヒロシ主任。そしてITリテラシーの高さに比して、コミュニケーションスキルに苦手意識を持つタカフミ君。お互いの得意分野を活かして助け合うこともありますが、ぶつかってしまうことも時にはあるようです。
ヒロシ主任 だからいったじゃない。仕事というのはね、一見効率が悪そうに見えても、地道なやり方でやる方がいい場合もあるんだって。
タカフミ君 まぁ、そうですけど……。今回はたまたまうまくいきましたけど、ヒロシ主任のやり方は明らかにおかしいですよ。今回は500件だったからいいですけど、1000件とか2000件になったら、絶対にプログラム書いて一気に処理した方が間違いが減りますし、負担も軽くて済みますからね。
ヒロシ主任 うん、タカフミ君がいっているように本当にスマートにできればいいけど、プログラムを書くには今回みたいな例外的なデータを漏れなく抜き出しておかないとダメなわけでしょう。それだったら実際のところは手間は一緒じゃないの?
タカフミ君 一緒じゃないですよ! もぅ。ヒロシ主任はプログラムを書いたことがないから、分からないかもしれませんが。
マサヨシ課長 おいおい、無意味なことに時間を使うものではないぞ。
タカフミ君 いえ、意味ありますよ! 今回はたまたま……。
ヒロシ主任 たまたまじゃなくて、今のタカフミ君の進め方ではこういうことが間違いなく再発するよ──といってるんだよ。
マサヨシ課長 ヒロシ主任、それはそうかもしれないけど、もう少し別のいい方があるんじゃないかな。
ヒロシ主任 でも。
マサヨシ課長 問題は何かね?
ヒロシ主任 はい、先ほどからいっているように、タカフミ君のように何でもかんでもラクに簡単に済ませてしまおうという姿勢が問題だと感じているんです。
マサヨシ課長 ウム。それで?
ヒロシ主任 そういう姿勢ではよくないから、改めた方がいいと。
マサヨシ課長 そうだな。それをタカフミ君に伝えたらいいんじゃないかな。
ヒロシ主任 えぇ、先ほどからずっと伝えてますよ。
マサヨシ課長 タカフミ君、そういうことらしいけど、伝わってるかな?
タカフミ君 うーん、それは今初めて聞いた気がしますけど……。
マサヨシ課長 だそうだ。私も今のヒロシ主任の伝え方では伝わらないと思うぞ。いや、今の議論は非常に大事だから、是非続けてほしいんだが、1つだけ注意してほしいことがある。それだけ守れば、もう少し建設的な議論ができるはずだ。
1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタリハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』、近著に『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』がある。
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