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部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/4 ページ)

» 2024年12月16日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]
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仮説を立てるクセをつけさせる

 「まず、手を動かしてみます」

 「自分なりに、やってみます」

 という姿勢はよくない。一つ一つに仮説を立てるクセをつけさせるのだ。部下が立てた見通しが甘いのであれば、

「まずはやってみろ」は、今の時代は避けるべきだ

 「そのリスト情報はどこから持ってくるの?」

 「現状分析をせずに資料作成するのはよくないよ」

 このようにアドバイスしよう。仕事を始める前に「認識のズレ」をなくしておくのだ。

 「ありがとうございます。こうすれば16時ぐらいに終わりそうですね。いったん15時に中間報告します」

 実際に部下が作業を始めたら、本当に見通し(仮説)を立てた通りになるのか、後で「気付き」を共有してフィードバックしよう。そうすることで、成長スピードも速くなるはずだ。

「ダメ出し」の文化から決別しよう!

 昔は上司や先輩から、いちいち「見通し」のことなど触れられず、

 「まずは手を動かせ」

 「自分のできる範囲でやって」

 などと言われたものだ。そしてうまくできないと、

 「誰がこんなやり方をしろと言った?」

 「もっと頭を使えよ」

 とダメ出しをされた。しかし、そんな突き放した指導は今のご時世、絶対にやめたほうがいい。組織のためにも、上司がラクをするためにも、一人一人の部下が正しく成長したほうがいいのだ。

 従って、いったんやらせてからダメ出しをするようなやり方ではなく、仕事を依頼する前に丁寧に質問し、考えさせ、認識合わせをすることだ。

 そういう指導を怠ると、部下も自分なりにやり、自分なりに終わりの時間を決め、自分なりの判断で帰宅するようになっていく。

 スキルのみならず、仕事に対する姿勢を啓蒙することも上司の務めだ。今回紹介した「三面等価の法則」はとても大事な概念なので、ぜひ活用してもらいたい。

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