セキュリティの重要性が叫ばれているにもかかわらず、PGPやGPGの注目度は今ひとつだ。ここではpksd互換のOpenPKSD公開鍵サーバを構築するソフトウェアを紹介する。
PGPやGPGが注目されている割に今ひとつ盛り上がりに欠けている。これだけセキュリティに対してうんぬん言われている昨今でありながら、である。技術的要件も高いだろうが、何よりも管理が面倒なことにその原因があるように思う。
公開鍵認証である以上、互いに鍵が必要だ。この配布、管理が厄介だ。特定の人とのやり取りだけならまだしも、複数人との利用はおっくうになってしまう。
ここで紹介するオープンソース・ソフトウェアはOpenPKSD、pksd互換のOpenPKSD公開鍵サーバを構築するソフトウェアだ。GPLで提供され、最新バージョンは0.2.8となっている。
公開鍵サーバは、その名の通り公開鍵を管理するサーバだ。ただし、本人であるという保証はない。単純に保管庫としてのサービスだ。OpenPKSDを構成するソフトウェアの大半がRubyで記述されているが、その理由として、その能力を証明したかったからだとしている。興味深い話だ。
バックエンドのデータベースにはPostgreSQLが用いられており、PGPやGnuPGからのリクエストを処理するopenpksdデーモンのほか、Webページ経由のアクセスを想定し、openpksdとは独立したcgi-binコマンドが用意されている。
暗号化技術は幾つかあれど、各種メーラーの対応状況を見る限り、PGP/GPGはスタンダードになりつつある。利用者が増えれば、OpenPKSDの重要性も共に高まるだろう。
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