IBMは、新サーバ「Power 795」はOracleやHPの競合製品よりもエネルギー効率が5倍で、性能も上だとしている。
米IBMは8月17日(現地時間)、複数のPOWER7搭載サーバの新製品と、UNIX OS「IBM AIX」の最新版「AIX 7.1」を発表した。
ハイエンドサーバの「POWER 795」はPOWER6搭載サーバ「POWER 595」の後継機種で、595の8倍に当たる最大1024スレッドの同時実行が可能。最大搭載コア数が595の4倍になり、メモリは従来の2倍に相当する8テラバイトの搭載が可能。TPC-Cのベンチマークの結果では、米Hewlett-Packard(HP)のハイエンドサーバ「Integrity Superdome」の2.5倍、米Oracleの「Sun SPARC Enterprise T5440」より35%高いパフォーマンスだったという。
仮想化ソフト「PowerVM」の最新版を搭載し、1台の物理システムで1000以上の仮想サーバを稼働させることができる。また、仮想サーバを制御するファームウェアをメモリ上にコピーする際、二重にコピーする機能「Active Memory Mirroring for Hypervisor」を搭載して信頼性を高めたとしている。POWER 795の日本での最小構成価格は5887万8600円。
IBMは同日、POWER7搭載のエントリーモデル「Power 710 Express」「Power 720 Express」「Power 730 Express」「Power 740 Express」も発表した。いずれも価格性能比が従来の約2〜3倍向上しているという。Power 710 Expressの最小構成価格は90万7800円と、100万円を切る価格に設定されている。
IBMは2月にPOWER7を発表しており、その際に「Power 750 Express」「Power 755」「Power 770」「Power 780」を発表している。
新サーバ5製品は同日発売で、出荷は9月17日に開始の予定。
同社はまた、UNIX OS「IBM AIX」の最新版「AIX 7.1」を発表した。AIX 7.1では、1つの論理パーティションで、AIX 6の4倍に当たる最高256コア/1024スレッドのワークロードをサポートする。同OSは8月31日から販売開始、出荷は9月10日の予定。
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