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「腰が抜ける」ほど好調な「ガンダムロワイヤル」 新会社BDNAは後に続けるか!?TGS2011

» 2011年09月15日 20時38分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 守安社長(左)と鵜之澤副社長。BDNAという社名は「1秒くらいで決まりましたね」(鵜之澤副社長)

 バンダイナムコゲームスとディー・エヌ・エー(DeNA)は9月15日、10月に共同で設立する新会社「BDNA」の発表会を「東京ゲームショウ2011」で開き、「ガンダム」「マクロス」「たまごっち」のソーシャルゲームアプリをスマートフォン向けに提供すると明らかにした。

 発表会には、BDNA社長に就任するバンダイナムコゲームス鵜之澤伸副社長と、DeNA守安功社長が出席。両社が協力して開発したMobage向けソーシャルゲーム「ガンダムロワイヤル」のヒットなどを振り返り、新会社では「スマートフォンならではの新しいタイプのソーシャルゲームを作っていきたい」(守安社長)と意気込んだ。

ガンダムロワイヤルの売り上げに「腰抜けた」

画像 「流れに乗る」というイメージを込めたコーポレートロゴ。アートディレクター田島照久さんのデザイン

 ガンダムロワイヤルは昨年12月にリリースし、開始6日間で100万ユーザーを突破した人気タイトルだ。現在のユーザー数は300万人で、売り上げは鵜之澤副社長いわく「腰が抜ける」ほど好調。「本家(DeNA)のノウハウを持つ開発スタッフとやるとこんなにできるんだな」と舌を巻く。

 これら経験を通じ「お互いが持っていないものがあるなと痛切に感じている」(鵜之澤副社長)という。特にバンダイナムコゲームス側に足りないのは、ソーシャルゲームの「マネタイズ力やデータ分析のノウハウ」で、新会社では「DeNAと全く同じ環境を持ち込んで一緒に開発させてもらえるのを1番のメリットに感じている」と話す。

 一方DeNAにとっては、バンダイナムコゲームスが持つキャラクタービジネスやコンソールゲーム開発のノウハウが魅力的だ。「バンダイのキャラクタービジネスは世界中でアニメをタダで見てもらっておもちゃを買ってもらうというフリーミアムな考え方。そういうモデルが(ソーシャルゲームの)アイテム課金型の原点だと思うので、応用しながらやっていきたい」(鵜之澤副社長)

 BDNAの出資比率は、バンダイナムコゲームスが75%、DeNAが25%。鵜之澤副社長が「精神はフィフティーフィフティー。Mobageのプラットフォーム手数料を考慮するとこういう比率になった」と話すと、守安社長も「50対50の気持ちで本気で取り組んでいく」と続けた。

今後のソーシャルゲーム業界は

 国内のソーシャルゲーム市場は今年2000億円を超える規模になると予測されている。守安社長は2009年10月にDeNAが内製のソーシャルゲームを投入したのを契機に市場が急拡大したと、グラフを見せながら説明し、「来年には3000億円を超える市場になるんじゃないか」と語る。

 一方、世界のソーシャルゲーム市場規模は今年約4000億円で、日本が半分を占めている。海外はFacebookに代表されるPC向けソーシャルゲームが中心のため、モバイルのソーシャルゲームに限ると「日本が7、8割を占めている」(守安社長)現状だ。


画像 国内のソーシャルゲーム市場の伸び
画像 こちらは海外

 だが「これはおかしいと思っている」と守安社長。「グローバルにも日本と同じ志向のユーザーが大量にいるだろうと思っているので、今後数年かけてコンソールゲーム市場と同じように、国内が15%、海外が85%というマーケットにできるのではないか」と話す。

 海外でモバイル向けソーシャルゲームが普及すれば、世界のソーシャルゲーム市場は数兆円規模になると見ており、「DeNA自身はプラットフォームとしてこの市場を広げていくが、1社で開拓できるマーケットではないので、ご協力いただいて一緒に攻めていきたい」と、新会社に期待を込めた。

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