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Vista新フォントは「現代日本語に必要な漢字を網羅」

» 2006年05月16日 18時35分 公開
[ITmedia]

 マイクロソフトは5月16日、来年1月以降にコンシューマー向けに発売する「Windows Vista」で一新する日本語フォント環境の詳細について説明した。約900文字の漢字が追加されており、「現代日本語の表記に必要な標準的な漢字はほぼ網羅した」という。

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 Vistaは、2004年2月発表の「JIS X 0213:2004」(JIS2004)に対応した文字セットと新フォント「メイリオ」を搭載する(関連記事参照)。人名用漢字の制限緩和に伴い追加する拡張漢字などに加え、英語の発音記号やアイヌ語表記用文字など約200の非漢字も加わった。追加される漢字約900文字はUnicodeでサポートする。

 また、第1水準93文字・第2水準3文字の計96文字については、旧JIS(JIS90)を採用している現行Windowsから字体が変わる。例えば「葛飾区」の「葛」などは現在、一般の辞書や活字と異なるいわゆる「JIS字」が使われているが、これらは印刷標準字体に変更される。

photo 「JIS字」(赤字)

 ただ、略字を採用した地名などの固有名詞で混乱が起きる可能性も指摘されている。このため移行支援策として、Vista向けに旧JIS互換のMS明朝・MSゴシックをダウンロードセンターで提供する予定。またWindows XP向けにもJIS2004対応のMS明朝・MSゴシックを配布する。

 マイクロソフトは「日本の文字行政には一切タッチしない。日本で標準を決めてもらい、それを製品に載せていく」というスタンスだが、新OS以降の字形の変化は「業界として告知していかないと普及しないだろう」(マイクロソフト ディベロップメントの加治佐俊一次席代表)として、行政とも協力して普及に取り組む考えだ。

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