米連邦控訴裁判所は4月6日、米大手ISP、ComcastによるP2Pトラフィック制限を禁止したFCC(米連邦通信委員会)の命令を無効とする判決を下した。
FCCは2008年8月に、Comcastが自社ネットワークでP2Pユーザーのトラフィックを制限しているのはインターネットの中立性に反するとして、制限をやめるよう命じた。Comcastはこれを不服として、米ワシントンD.C.の連邦控訴裁に訴えを起こした。同社は、トラフィックの制限はネットワークの輻輳を軽減するための対策だと主張していた。
連邦控訴裁はComcastの主張を支持し、FCCにはISPのネットワーク管理を規制する権限はないとの判断を下した。
FCCは、今回の判決は「オープンなインターネットを保持するというFCCの取り組みを覆した」とコメントしている。「だが、裁判所は自由でオープンなインターネットの重要性に異議を唱えたわけでも、この大切な目標を実現するほかの道を閉ざしたわけでもない」と述べている。
FCCはインターネットの中立性を維持し、トラフィックの差別的な扱いを禁じるアプローチを推進している。今回の判決は同委員会にとって痛手となりそうだ。
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