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いつのまにか流行ってた「スイカゲーム」って何だ? 開発元に聞く意外な素性とスマホ移植の可能性(1/2 ページ)

» 2023年10月04日 17時28分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 「スイカゲーム」をご存じだろうか。春頃から急にYouTubeなどにプレイ動画が増えているNintendo Switchソフトで、人気YoutuberやVTuberもこぞってプレイしている。最近は偽物のiPhoneアプリまで出てくる人気ぶりだ。

スイカゲーム

 スイカゲームは、かわいいフルーツを使った“落ち物ゲーム”。箱の中に次々と落ちてくるフルーツを、同じ種類のフルーツにぶつけると、より大きな別のフルーツに“シンカ”する。フルーツは11種類あって、最終的には大きなスイカに。箱からフルーツがあふれ出したらゲームオーバーとなる。

 落とす場所の選び方が重要なのは「テトリス」や「ぷよぷよ」などと同じだが、同じフルーツをぶつけても消えるのではなく、より大きなフルーツになったり、落としたフルーツがバウンドして予想外の動きを見せたりとまた違ったゲーム性があり、それが妙に楽しい。

 コミカルな顔が描かれたフルーツも愛嬌があり、プレイしているといつの間にか長い時間が経っていて驚くこともしばしば。これが240円の売り切りゲームなのだからコスパは文句なしだ。

ダウンロード専用で価格は240円

プロジェクター向けのDLソフトだった

 スイカゲームを開発したのは、スマートプロジェクターを製造販売するpopIn(現在はAladdin X)という会社だ。バイドゥ日本法人の子会社だったpopInは、2018年に初のシーリングライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」を発売した。

18年発売の初代「popIn Aladdin」。AndroidベースのOSを搭載し、単体で専用ストアからアプリなどのコンテンツをダウンロードできる
前年の「CEATEC JAPAN 2017」で試作機のデモを行った際の様子。子どもの就寝を妨げない明るさにもこだわっていた

 当時、据え置き型のプロジェクターといえばオーディオ・ビジュアルにこだわる男性向けの高額商品というイメージだったが、popIn Aladdinのターゲットは“子育て世代”。寝室の天井に取り付け、壁に子ども向けコンテンツを投影しながら就寝までの時間を一緒に過ごすというコンセプトだった。

 popIn Aladdinは、AndroidベースのOSを搭載し、ネットにつないでアプリをダウンロードする機能を持っている。さらに同社は「五十音表」や「星図」、絵本の読み上げなど、壁に投影すると子どもが喜び、親子のコミュニケーションに役立つオリジナルのコンテンツを豊富に用意した。このコンセプトが受け、popIn Aladdinは累計24万台(23年10月時点)を超えるヒットシリーズになった。

 スイカゲームもそうしたダウンロードコンテンツの1つだった。多くの人が手軽に楽しめるゲームを目指して21年4月にリリース。popIn Aladdinユーザーに好評だったという。

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