アドビは11月16日、漫画のセリフに特化したオリジナルフォント「貂明朝アンチック」をリリースした。Adobe IDさえあれば無料ユーザーでも「Adobe Fonts」から利用できるという。
漫画の吹き出しに古くから使われている、仮名が明朝体、漢字がゴシック体の「アンチック体」を採用。貂明朝アンチックでは、漢字に源ノ角ゴシック、仮名はコントラスト(水平・垂直方向の先の太さの差)を抑え、ゴシック体の漢字とマッチするようにデザインされたという。ウェイトは6種類用意されている。
また漫画のセリフに特化した、濁点・半濁点付き仮名、ルビ用などの文字や記号類、嘆符・疑問符類などを搭載。音引きは、省略記号(3点リーダー)、伸ばせる音引き、波線、EMダッシュ、罫線など、シーンに合わせて選ぶことができる。嘆符・疑問符類も複数種類あり、全角入力で合字を呼び出すことができる。
標準的な文字コレクションにはない、マンガのセリフなどに用いられる文字/記号/符号類用の特殊なグリフ(字体)も含み、OpenType機能を通して利用可能。その他、同フォントには「Full Moon With Face」(U+1F31D)も採用している。
貂明朝アンチックに含まれる文字/字体は、アドビが新たに定めた「Adobe-Manga1-0」文字コレクション仕様に準拠しているという。同社は業界標準を目指すことで、さまざまな漫画用フォント間の互換性、相互運用性が向上するとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR