LINEヤフーは9月25日、今年の夏の暑さを厳しく感じる理由をビッグデータで分析した結果を発表した。今年6〜8月に「Yahoo!検索」で「暑さ対策」を調べた人の数は、2020年の同時期に比べて約5.1倍に増えていたという。
気象庁の公開データから過去3年間の東京の平均最高気温(週平均)を比較したところ、3年間で大きな差はなかった。気温に加えて湿度や日差しなども考慮した体感温度の指標「暑さ指数」(WBGT)でも、週次平均最高値は例年と大きく変わらない。
ただし「熱中症警戒アラート」が発表される基準である、暑さ指数「33」を超えた日数は22年の約2.6倍もあった。
LINEヤフーのデータアナリスト・吉田輝弥さんは「WBGTが33を超える日数が多かったため、熱中症のリスクが高まり、結果として多くの人々が暑さを強く感じたのかもしれない」と指摘する。
同じ期間にYahoo!検索で「熱中症警戒アラート」や「暑さ指数」「WBGT」を検索した人の数も今年は急上昇した。これは人々の購買行動にも影響し、例えばYahoo!ショッピングにおける「WBGT計」の販売数は例年に比べて大幅に増加したという。
熱中症警戒アラートが始まった21年にタニタが実施した調査では、熱中症にならないために気にすることとして「熱中症警戒アラート」を挙げた人は全体の9.6%、暑さ指数は5.9%に過ぎなかったが、数年で状況は大きく変わった。
「熱中症リスクへの意識が高まり、具体的な対策を講じる動きが広がっていることが理由として考えられる。多くの人々が、暑さ指数の値を確認することで、より安全に過ごすための情報を得ようとしているのかもしれない」(吉田さん)
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