中学1年の過半数が「プログラミングできる」 “競プロ”勢も1.7% 東進ハイスクール調べ
東進ハイスクールなどを運営するナガセが、高校生と中学生10万7450人に調査を行った結果、中学1年生の過半数が「プログラミングができる」と回答した。「競技プログラミングに取り組む」と答えた割合も1.7%あった。
中学1年生の過半数は「プログラミングができる」──東進ハイスクールなどを運営するナガセ(東京都武蔵野市)は12月29日、こんな調査結果を発表した。
この結果は、2021年10月から11月に実施した「全国統一高校生テスト」と「全国統一中学生テスト」の受験生である10万7450人の中高生を対象に実施したアンケートから得たもの。各学年の生徒に「どの程度プログラミングができるか」と尋ね、「できない」と答えた層以外を足し合わせ「できる」としてカウント。最も多かったのは中学1年生で、55.3%が「できる」という結果に。
中学1年生では、「競技プログラミングやKaggleに取り組む」と1.7%が回答。マウス操作ではなく、プログラミング言語を活用したプログラミングができる層についても、下の学年ほど多い傾向にあった。
この調査結果の背景には、学校教育のプログラミング教育の拡充があると同社は指摘する。2020年度から小学校でプログラミングが必修となり、21年度には中学校にもプログラミング教育を拡充。そのため、21年度の中学1年生は小学校で必修となったプログラミングを学んでおり、中学2年生と比較してプログラミングができる傾向が高くなったと説明する。
他に「プログラミングは今後必要なスキルになると思うか」と聞いたところ「とても思う」「そう思う」の回答の合計は、高校生が86.0%、中学生が83.7%になった。22年度には高校でも、プログラミングを含む「情報I」が新必修科目となり、大学入学共通テストの試験科目にも追加が検討されているため「プログラミングへの関心はますます高まると考えられる」(同社)という。
【追記:2022年1月7日午後4時:調査対象の中高生が「全国統一高校生テスト」と「全国統一中学生テスト」の受験生である旨を加筆しました】
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