松下電器産業は3月29日、無線LAN経由で最大4台のPCからリアルタイムに映像を受信できるワイヤレスポータブル液晶プロジェクター「TH-LB10NT」を4月20日から発売すると発表した。価格は41万7900円(税込み)。
TH-LB10NTはモバイル性と使いやすさを備えたビジネスプロジェクター「シリウスJr.」シリーズの新製品。IEEE802.11b準拠のワイヤレスLAN機能を内蔵し、同社独自のワイヤレス負荷分散技術「マルチライブモード」によって最大で4台までのPCの画像をリアルタイム受信することができる。それぞれのPC画面は同時に操作可能だ。「ワイヤレスプロジェクターで、4台のPC画面をリアルタイム表示して同時に操作できる機能は業界初」(同社)
マルチライブモードは、4台のPC画面を同時に投写する「4画面スタイル」と、4台のPC画面をサムネイル投写する「インデックススタイル」の2種類から選択可能。全員のプレゼンテーションを同時に映し出せる4画面スタイルは参加・討論型ミーティングに、PC画面を瞬時切り替えられるインデックススタイルは進行役主導型のミーティングで活用可能だ。
ワイヤレス送信用の専用ソフト「ワイヤレスマネージャーME」により、わずらわしいインストール作業やネットワーク設定なしに画面の指示に従うだけの簡単操作を可能にした。
本体サイズは297(幅)×210(奥行き)×65(高さ)ミリで、重さは2.2キロと軽量コンパクト。0.7インチ透過型アクティブマトリックス液晶(1024×768ピクセル)を採用し、2000ANSIルーメンの高輝度と、500対1の高コントラスト比を実現した。電源投入から投影まで約5秒という高速起動、電源オフ後すぐにコンセントを抜くことができるダイレクトパワーオフ、画像位置/垂直台形歪補正機能、信号入力端子の自動選択、短焦点レンズなど多彩な機能を備えた。
同社はモバイルプロジェクターのワイヤレス化を積極的に推進。2001年8月に業界初のワイヤレスプロジェクター「TH-L712NTJ」を発売し、2002年6月には多機能化とコストダウンを図った「TH-L730NT」を発売、2003年6月にはケーブル接続時と同じ操作性で手元のPC画面を送信できる「TH-L735NT」を発売するなど、ワイヤレスプロジェクターの高機能化/小型軽量化/低コスト化を行ってきた。
他社からも無線LANを使ったワイヤレスプロジェクターが登場しているが、サイズが大きかったり、価格が40万〜80万円と高価なものが多い。今回の新製品は、ジャストA4サイズで2.2キロという小型軽量設計ながら、実売で30万円台というモバイルワイヤレスプロジェクターとしては低価格なのも見逃せない。
「ワイヤレスプロジェクターとしては第4世代機となる今回の新製品。マルチライブモードによって複数のPC使用時にRGBケーブルのつなぎ替えや入力切替をしなくて済み、スマートなプレゼンテーションが行える。プロジェクター市場は毎年25%前後伸長する成長性ある分野。ノートPCの無線LAN化も急速に進んでいる。モバイルプロジェクターをワイヤレス化し、複数で同時に共有できることで、“1人のプレゼンテーションからみんなのプレゼンテーションへ”という新たなスタイルを提案したい」(同社)
主な仕様は以下の通り。
品番 | TH-LB10NT |
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液晶パネル | 0.7インチ透過型アクティブマトリックス液晶 |
画素数 | 1024×768ピクセル×3 |
輝度 | 2000ANSIルーメン |
コントラスト比 | 500対1 |
色再現性 | 1677万色 |
サイズ | 297(幅)×210(奥行き)×65(高さ)ミリ |
重さ | 約2.2キロ |
投写レンズ | マニュアルフォーカス1.2倍ズームレンズ(21.5-25.8mm、F1.7-1.9) |
投影サイズ | 33〜300インチ |
価格 | 41万7900円(税込み) |
発売時期 | 4月20日 |
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