NECの直販サイト「NEC Direct」では、Windows Vista搭載PCの受注を開始する明日の午前11時より、「Vistaパワフルフェア」キャンペーンを展開する。
このキャンペーンの特典は、1)1月15日に発表された新機種全モデルを対象とする2万1000円分の値引きクーポン。2)「Windows Vista」の上位バージョンへのアップグレードを特別価格で提供。3)VALUESTAR G タイプS、LaVie G タイプC、およびタイプLアドバンスト購入者には、同じ機種の約10分の1サイズのミニチュアUSBメモリを105円で販売、など3点を含む全部で8つ。期間は2月26日の11時までとなっている。
パーツや周辺機器の特価提供、値引きクーポンの発行などは、“Vista特需”にあわせて多くのメーカーがキャンペーンを実施すると思われるが、USBメモリマニアを自称する記者としては、3番めに挙げたミニチュアサイズのUSBメモリとやらがどんなものか気になって仕方がない。というわけで一足先に現物を見せてもらった。
応対してくれたのは、目当てのUSBメモリを企画した本人であるパーソナルソリューション事業部の花岡平氏。「実用性があって面白いモノ」をキーワードに考えたのがこの10分の1スケール「VALUESTAR/LaVie」だという。この手の周辺機器を提供するのは、NEC Directとしては初の試みとのこと。
このあとに続く(かもしれない)壮大な周辺機器シリーズの第一弾だけあり、その作りは想像していたよりも精巧だった。例えば、LaVie G タイプCのミニチュアは、全部で8つのパーツから構成され、両側面の端子類はもちろん、底面にも“本物”と同じ縮尺でメモリやHDDのカバー、吸気口までがきちんとデザインされている。ノートPCの液晶が開かない、タイプSはUSB端子に挿すといくらなんでもじゃまだろう、など少々残念なところはあるが、これが105円で(しかも512MバイトのUSBメモリとして)手に入ることを考えれば不満はない。
「複数のパーツからできているので、それぞれの型に結構コストがかかりました」と同氏。また、実物と同じデザインを実現するために、色には特にこだわったという。「例えば前面の黒い部分は、本物と同じように透けた素材になっているのですが、これを工場側の人間に納得させるのは大変でした。“透明? 黒は黒じゃないの?”と」。
実際、花岡氏は細部のデザインを詰めるために単身で中国の工場へ赴き、朝から晩まで指導したという。「ただ、しばらくしてこちらの熱意が通じたのか、本体底面の吸気口まで彫ろうと言い出したのは向こう側の人間なんですけどね(笑)」。
事情を知らなければ、「キャンペーン用のちょっと変わったUSBメモリ」で通り過ぎてしまうところだが、どんなモノにも色々な“物語”はあるものだ。
「NEC Directの魅力の1つは、店頭モデルにはない“カスタマイズ”の楽しみですが、パーツの構成などは、PCに詳しくない人にはピンとこないかもしれません。今回のUSBメモリは、そういった人たちにも直販PCをより身近に感じてもらおうと意図したものです。これからも面白い周辺機器を企画していきたいですね」(花岡氏)
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