ThinkServerの概要を説明したのは、同社マーケティング&広報本部長 執行役員の原田洋次氏だ。原田氏は、ThinkServerの登場で、レノボのハードウェアにおけるラインアップが完成したと述べたうえで、ThinkServerの主なターゲットが、専従の管理者がいない、もしくは、いても少人数である、従業員500〜1000名程度の中小企業であることを説明した。
システム管理者がいない企業でもサーバが稼働することを目指したThinkServerのコンセプトを、「とにかく簡単に使える。セットアップできる。簡単に取り扱えるサーバ」と原田氏は語る。そのため、導入、メンテナンス、更新のツールとして「EasyStartup」「EasyManage」「EasyUpdate」といった、「私でも簡単にできました」と原田氏が壇上でアピールするほどに使いやすいソフトウェアが付属する。
今回発表されたThinkServerのラインアップは、タワー型の「TS100」「TD100/TD100x」と、ラック型の「RS110」「RD120」の4シリーズになる。ThinkServerの命名ルールでは、1つ目のアルファベットがフォームファクタを示し、2つ目のアルファベットがソケットの数を表している。また、数値は百の位がモデルの世代、十の位がラックの厚さ、一の位がテクノロジープロバイダとなる。末尾の小文字はシリーズの中のパフォーマンスモデル、もしくはエントリーモデルに付加される。
このルールに従うと、TD100xは、タワー型(=T)のデュアルソケット(=D)の、第一世代(=1)(0)のIntelプラットフォームを搭載した(0)ハイパフォーマンス(x)モデルということになる。
次いで原田氏は、ThinkServerに取り入れられた5つの特徴、「堅牢なテクノロジー」「インストールが容易」「管理が容易」「保守が容易」「周辺機器とソフトウェア」について個別に説明した。
堅牢なテクノロジーでは、長年の実績があるThinkVantageのノウハウを継承したツールが多数付属しており、それらの設計はIBMが行い、サポートもIBMのアウトソーシングが実施することを紹介、サーバベンダーとしては後発であるレノボのサーバであってもユーザーは安心して使えることをアピールした。
原田氏が特に時間を長く割いて説明していたのが、保守やサポートに関する項目だ。レノボ・ジャパンはThinkServerのユーザーに対して、「Warranty」「Priority」「Productivity」といった3コースのサポートメニューを用意するほか、スタンドアロンサポートメニュー(保険でいうところの特約のようなイメージ)として、「保守サービスアップグレード・翌営業日対応の期間延長」「オンサイトハードウェアインストール」「オンライントレーニング」「保守サービスアップグレード・同日4時間対応」「オンラインサーバーデータバックアップ」を準備している。
「Warrantry」を契約すると、優先的な電話対応や上級技術者のサポートなどが利用でき、「Priority」では、加えて4時間対応オンサイト保守サービスが加わる。「Productivity」になるとオンサイトハードウェアインストールとオンライントレーニングが利用できるようになる(なお、4時間対応オンサイト保守サービスとオンサイトハードウェアインストールの利用できるエリアは限れるので注意)。
今回発表されたThinkServerは、そのモデルでもOS、CPU、メモリ容量、HDDなどを自由にカスタマイズできる。ただし、「簡単」というキーワードを重視しているThinkServerでは、ユーザーが簡単に購入するモデルを選べるように、1年翌営業日オンサイトモデルとして6機種を、3年翌営業日オンサイトモデルとして12機種を用意している。
TS100 | TD100/TD100x | |
---|---|---|
OS | Windows Server 2003/2008 | Windows Server 2003/2008 |
Windows SBS 2003/2008 | Windows SBS 2003/2008 | |
Windows Server Centro | Windows Server Centro | |
Windows Server Datacenter 2003/2008 | Windows Server Datacenter 2003/2008 | |
Red Hat Linux | Red Hat Linux | |
Novell Linux | Novell Linux | |
CPU | Core 2 Duoシリーズ | Xeon 5000シリーズ |
Xeon 3000シリーズ | ||
チップセット | Intel 3210+ICH9R | Intel 5000+ICH7R |
メモリ | 1024/2048MB、DDR2-667、800 | 1024/2048/4096MB、DDR2-667、800 |
最大メモリ容量 | 8Gバイト | TD100で32GB、TD100xで48GB |
ストレージ | SS/HS 4台、3.5インチSerial ATA | SS/HS 4台、3.5インチSerial ATA |
SS/HS 8台、3.5インチSerial ATA | ||
5インチドライブベイ 3台 | ||
電源ユニット | 400ワット、または430ワット | 670ワット、または835ワット |
RS100 | RD120 | |
---|---|---|
OS | Windows Server 2003/2008 | Windows Server 2003/2008 |
Windows SBS 2003/2008 | Windows SBS 2003/2008 | |
Windows Server Centro | Windows Server Centro | |
Windows Server Datacenter 2003/2008 | Windows Server Datacenter 2003/2008 | |
Red Hat Linux | Red Hat Linux | |
Novell Linux | Novell Linux | |
CPU | Core 2 Duoシリーズ | Xeon 5000シリーズ |
Xeon 3000シリーズ | ||
チップセット | Intel 3210+ICH9R | Intel 5000+ICH7R |
メモリ | 1024/2048MB、DDR2-667、800 | 1024/2048/4096MB、DDR2-667、800 |
最大メモリ容量 | 8Gバイト | 48GB |
ストレージ | SS/HS 2台、3.5インチSAS/Serial ATA | SS/HS 6台、3.5インチSerial ATA |
または、SS/HS 4台、2.5インチSAS | SS/HS 8台、3.5インチSerial ATA | |
5.25インチウルトラスリム 1台 | 5インチドライブベイ 3台 | |
電源ユニット | 350ワット | 835ワット |
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