ソニーからVAIOの2011年春モデル第2弾が登場し、ハイスペックな大画面ノートPC「VAIO F」シリーズには、新たに3D立体視対応モデルが追加された。形式上は追加モデルでも、Sandy Bridgeこと第2世代のCore i7を採用した基本スペック、液晶ディスプレイ、ボディデザインも含めて一新された完全なニューモデルだ。
実は、3D立体視に対応するVAIOはこの新型VAIO Fが初となる。すでに3D立体視対応のPCは2010年半ばくらいから複数のメーカーがリリースしているだけに、先進技術を積極的に採用するイメージの強いVAIOノートとしては意外に感じるかもしれない。
しかし、企画担当者が「それだけ、こだわってきたからこそ、今のタイミングになった」と話すように、この遅れは開発に力を入れてきたことによるもの。自社に液晶テレビの「BRAVIA」ブランドを擁するソニーならではの技術を惜しみなく投入し、画質にも使い勝手にも徹底的にこだわった、「3D愛」を感じる意欲作だ。
それでは、店頭販売向け標準仕様モデル「VPCF219FJ/BI」の3D立体視をはじめとする機能や使い勝手、性能を検証していこう。
ボディのデザインは、エッジをカットした光沢ブラックの板を2枚組み合わせたようなイメージ。「画面に集中してもらいたい」という意図から、余計なものを削ぎ落とした「ノイズレス」をテーマに掲げており、シンプルながら個性的な仕上がりだ。
光沢仕上げの表面処理は美しいツヤがある一方、指紋が目立ちやすいため、好みが分かれるかもしれないが、プレミアムな存在感は確かに感じられる。
ボディのサイズは、398.5(幅)×271.5(奥行き)×35〜45(高さ)ミリで、従来機の「VPCF149FJ/BI」(幅387.2×奥行き263×高さ31〜43.5ミリ)よりも若干大きいが、約3.2キロの重量と約2.5時間の公称バッテリー駆動時間は従来と同じだ。
本体の右側面にBlu-ray Disc(BD-RE)ドライブ、左側面にHDMI出力(3D対応)を搭載しており、3D対応BRAVIAなどの3D立体視表示対応の液晶テレビにBlu-ray 3Dなどの3D立体視映像を出力して楽しむこともできる。
そのほか、本体の左側面に2基のUSB 3.0、有線LAN(1000BASE-T)、アナログRGB出力、右側面にUSB 2.0、テレビアンテナ入力(ミニ形状、変換ケーブル付属)、音声入出力(ヘッドフォン出力は光デジタル音声出力兼用)、さらに前面にIEEE1394(S400/4ピン)、メモリースティックデュオ(メモリースティックPRO-HG/マジックゲート対応)/SDメモリーカード(SDXC/SDHC対応)共用スロットなどを装備している。
通信機能としては有線LANのほか、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 3.0+HSも備える。液晶ディスプレイのフレーム上部には、暗い場所でもノイズの少ない映像が撮影できる「Exmor CMOS」センサーを搭載したHD Webカメラ(有効画素数131万画素)も搭載している。ただし、従来機が備えていたExpressCardスロットは省かれている。
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