ゲーミングノートPCというジャンルが盛り上がりを見せているが、長らくその流れをリードしてきたのがデルの「ALIENWARE」シリーズだ。古くからハイエンドGPUやそのデュアルGPU構成を可能にしてきた同シリーズは、FPSやMMORPGなどを思う存分楽しみたいヘビーユーザー向けのパフォーマンスを備え、同時に普通のノートPCとは一線を画した鋭利なデザインや、バトルのムードを盛り上げるイルミネーション機能など、すべてをゲームのために捧げた製品でもある。
ALIENWAREには「ゲーミングモバイル」をうたう14型もあるが、今回紹介するのは、据え置きと割り切ることで最大限パフォーマンスを高めた18型モデル「ALIENWARE 18」と、17型モデル「ALIENWARE 17」の2モデルだ。
このALIENWARE 18/17だが、インテルの第4世代Core(開発コード名:Haswell)のリリースに合わせて、この最新CPUを搭載して生まれ変わった。ちなみに、前シリーズではALIENWARE M18x/M17xと名乗っていたが、ちょっとシンプルになっている。ただし基本となるコンセプトは同様で、どちらもフルHD液晶ディスプレイを搭載し、もちろんデザインやイルミネーション機能も継承している。
まずは外観から見ていこう。ALIENWAREのノートPCはまず液晶パネルからして重厚である。先にレビューしている14型モデルと同様、フレームはマグネシウム、シェルはアルミニウムを採用しており、電源を落とした状態で触れるとひんやりとしている。高性能なCPUとGPUを搭載するモデルとして冷却面を強化した設計だ。
なお、全体のデザインコンセプトはALIENWARE 18もALIENWARE 17もほぼ同じで、ALIENWARE 17のほうがひと回り小さいというだけだ。ただし、前モデルと新モデルではやや異なる。中央上部に宇宙人のマークがあるのは受け継いでいるが、ヒンジ付近は前モデルがシールド状だったのに対し、今回は全体で三角錐を成すようなデザインで、全体で見ると「ステルス戦闘機」のイメージがグンと増している。ちなみに、三角錘のエッジのうち2辺にLEDが仕込まれ、さらに派手になった印象だ。また、ヒンジが出てきたが、ここもポイント。ALIENWAREのヒンジは2万回の開閉に耐えるだけの高耐久性設計とされる。
本体サイズは、ALIENWARE 18が456.5(幅)×327.89(奥行き)×57.5(高さ)ミリで、ALIENWARE 17は413.56(幅)×299(奥行き)×48.46(高さ)ミリ。ALIENWARE 17がおよそA3サイズなので設置場所の選定時にはこれが目安になる。一方、ALIENWARE 18はさらにひと回り大きいため、小さな机ではほぼ専有状態となる。なお、両モデルとも、通常のノートPCとして見てもかなり画面が大きく、ディスプレイと使用者との距離がやや近すぎる印象も受ける。しかしこれがゲームになると、視界一杯というような感覚で、臨場感はグッと高まる。
重量はALIENWARE 18で5.47キロ、ALIENWARE 17で4.15キロ。ここまで来ると、家のなかで移動させるのも面倒に感じるほど重い。また、この数値はあくまで本体のみのもの。ACアダプタを加えるとさらに重い。特に梱包状態でのALIENWARE 18は実測が9.7キロもあり、下手をするとデスクトップPCよりも重い。
先にも1度紹介したが、やはりALIENWAREシリーズで最も目を引く部分がイルミネーション機能だろう。発光部分は液晶天板のマークとカバーの稜線、そしてボディの側面、PCを開いた状態では液晶ベゼルのALIENWAREロゴに左右の機能ボタン、キーボード、そしてタッチパッドまで、とにかくいたる所が光りまくる。そして、それらは発光色を設定できるあたりが派手を超えてちょっと面白おかしく、「PCだもの、光ったっていいじゃん」と思うようになってくる。
これら発光部分と色を設定するのは、Alien Control Centerという統合ユーティリティ内にあるAlien FXという項目だ。ゲームメーカーと共同で、55のタイトルでゲームシーンに応じた発光のコントロールが行われるとのことで、このあたりのプレミア感もバッチリだ。
また、Alien Control Centerのそのほかの機能を紹介しておくと、Alien Fusionは電源設定をWindows標準の電源設定より分かりやすくかつきめ細かく設定できるというもの。Alien Touchはタッチパッドの動作や感度を指定でき、例えば手のひらの感知など、誤動作を防ぐことができる。Alienware TactXは、キーボードマクロを設定できる機能で、ゲーマー向けキーボードではよくある機能のALIENWARE版だ。そして最後のAlienware Adrenalineは、パフォーマンスを監視したり、ゲームモードとしてアクションを保存したりでき、例えばこのゲームを起動する際にはチャットソフトも起動する、といった一連の動作がショートカットとしてワンアクションから可能になる。
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