持続可能な社会の実現には、信念はもちろん大事だが、お金も重要な役割を果たす。ドイツの協同組合銀行であるGLS銀行は持続可能な個人的・社会的発展を可能にすることを目指し、社会や環境、倫理についての価値観を取り入れ、業務を行っている。「自分のお金を意義あることに使いたい」という人が増える昨今、お金を預ける人、借りる人双方を満足させる銀行として、ますます存在感が高まっている。
シュタイナーの思想に基づく
GLS銀行の正式名称は「貸与と贈与のための共同銀行(Gemeinschaftsbank für Leihen und Schenken)」であり、オーストリア出身のルドルフ・シュタイナー(1861-1925年)の思想に基づいている。シュタイナーは、日本ではシュタイナー教育で知られるが、教育だけでなくお金や経済、農業など広く考えを巡らせた思想家である。経済活動で得た利益は教育と文化に使うべきだとし、条件なし贈与が人々の可能性を開花させるため最も価値があると考えた。
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