全国150万健美家ラヴァーの皆様!こんにちは!(´Д`)
赤鬼しゃちょーのよしゆきでっす!
花粉の次期を迎え、大変な方も多いと思いますが、皆さん元気に不動産活動されておりますでしょーか!?
さて、今回もケーバイのお話です。
前回までに、物件の周辺調査、賃料査定を終え、入札/落札価格の乖離率の試算も完了したものの、直前でビビりが生じ(汗)、アマガミ程度に値段を下げて入札をしたところまでを書かせて頂きました。
参照:競売の入札価格はどう決める?カギとなる「相場家賃」を簡単に調べる方法!初めてのケーバイ<エピソード5>
その入札金額は
¥4,888,888!
ワーキングプアだった私にとっては大金です!また、開札期日近辺には妻の出産も予定されていたため、入札はしたものの、「 実際落札出来ちゃったらどうしよう?(;´Д`) 」という気持ちもありました( 冷やかしか?)。
そして時は流れ、開札日当日。
ソワソワブルブルワクワクと色々な感情を抱きつつ、朝を迎えました。出産を控えた妻には余計な心配をさせないように、結構リアル目な入札をした事は内緒にしておりましたw
当時の私は家業の商店で働いていておりました。店の開店は朝9時で、そこから掃除や品出しなどバタバタとし、大体10時くらいに一段落します。
競売の開札予定時刻は午前10時でした。
当時、すでに改札結果がインターネットで確認できる時代でしたので、開店準備が完了した私は店に設置されていたパソコンを起動し、ソッコーでBITの開札結果のページにアクセスしました!
※ BIT不動産競売物件情報サイトの画面上にある「 売却結果 」をクリック
時間は午前10時半くらいでした。かなりリアルに落札を意識した入札額でしたので、心臓はバックバクです(笑)。しかし、開札結果を知らせるページにはまだ当日の結果が出ておりません。
・・・。そうか、まだ10時半だもんな・・・(;´Д`)
パソコンを離れ通常業務に入ります。
・・・・んがっ!
開札の結果が気になって気になって仕事が手に付きませんw
パソコンの前に座る⇒競売サイトにアクセス⇒改札結果更新⇒更新されず
パソコンの前に座る⇒競売サイトにアクセス⇒改札結果更新⇒更新されず
パソコンの前に座る⇒競売サイトにアクセス⇒改札結果更新⇒更新されず ・・・
これを何度繰り返した事でしょう?
11時になり、正午になり、一向にサイトが更新されないことに私はイラ立ちを感じ始めておりました。
これはだいぶ後で知った事なのですが、10時というのは開札開始時間で、そこから事件ごとに順番に開札作業に入るため、その結果がサイト上で分るのは午後2時以降とのこと( 良い子のミンナは勘違いしないよーに )
なんだ、先に言ってよね~!(=_=) プンスカ( 知らないのお前だけだよ )
かくして、確認作業を何度行ったのかも覚えていないくらいの午後2時半ごろ。BITの開札結果のページを更新すると、なんと!とうとう!当日開札の結果が発表となっていたのです!
私は息を飲み、マウスのホイールを下のほうに回転させました。するりと滑るように送られた開札結果の表を見て、自分の入札した物件の事件番号を探します。
現在の開札結果ページ例。カンケーないけど高いよねぇぇぇ・・・
開札結果の表には当然ながら競落した人の氏名などは公表されていません。自分が落札できたか否かは売却価額が自分の入札した金額とイコールか否か、また落札者資格が合致しているか否か( 法人/個人の別 )で判断をします。
えーと・・・俺が入札した事件番号は・・・
あった!これだ!(; ・`д・´)
私は自分の入札した事件番号の開札結果を表から見つけました。
らららら、落札
きききき、金額は?(;´Д`) ドキガムネムネスルゥ
私は視線を移動させます。
そこに記載された数字が目に入りました。
売却価額 ¥4,888,888
そこには、1円も違わず私が入札した金額が記載されておりました。
・・・いっ、いや!まだ数字が合致しただけだ!
私は更に目線をずらし「 落札者資格 」の項を見ました。するとそこには「 個人 」の文字が。私が入札した物件の落札者が「 個人 」で、しかも私と同じ入札価額…!!!
これは、ほぼ「 私が落札した 」という事を意味しておりました。
「 ほぼ 」と書いたのは、同額入札の可能性もあるからです。その場合には、
- 開札時に同額入札者が会場に居合わせた場合には再入札
- どちらかが居ない場合には抽選
という処置が取られるといわれています。( これに関しては裁判所次第という情報もあり、同額入札者が何とジャンケンで決めた事例もあるとの事ですw )
あー・・・
落札したなコレ (;´Д`)
やっと落札出来たという興奮が去ったあとは、一気に冷静になる自分がおりました(笑)
すると、今日明日にでも妻が出産するという事実(爆)が迫ってきました。
落札価額の488万円に加え、ほぼ同じタイミングで出産費用( 100万程度 )がかかります。これは、ワーキングプアな父親を持つ渡辺家にとっての一大事です!( お前の事だよ )
実際に落札できるまでは( 身重の妻を慮り )、入札を秘密にしておりましたが、自分自身が限りなく落札した可能性が高いことを考えれば、もうイマ伝えないとヤバい!と感じました!( 遅いくらいだよ (;´Д`) )
当時の私は自宅と職場が至近でしたので、「 オレ、競売落札したかも~!」と妻に伝えようと自宅に急行しました。ところが、家の中は電気が消されて真っ暗です。
あれっ!?買い物にでも出たのかな?(;´Д`)
薄暗い家の中を見回すと、奥のタンス近辺でモゾモゾと動く妻がみて取れました!
よしゆき「 お!いた!あのさぁ!実はちょっと言わなきゃいけないことがあるんだけど・・・!」
その言葉を、妻の言葉が遮ります。
妻「 ああ、よしゆき!ちょうどイイところへ!ちょっと陣痛が始まっちゃって!そろそろ産まれそうだから車出して!(;´Д`) 」
・・・ぇ。
う、産まれる!?(;’∀’)
妻「 そらそうでしょ!?もう予定日3日前なんだから!いつ産まれても・・・あたた・・・ 」 (;´Д`)
後に判明した事ですが、この時の妻は助手席で産まれてくる子供の名前の事をあーだこーだ話していたそうですが、私はまったく覚えていません。なぜなら、それよりも落札してしまった戸建の事で頭が一杯だったからです。
この時の妻の出産は双子であったこともあり、相当きつかったと言います。実際、3時間余りの手術となり、出産を終えた妻は酸素を付けてストレッチャーで手術室より凱旋してきました。
酸素マスク越しに苦しそうに呼吸をする妻の手を握り、私は無事な出産を労った後、返す刀でこう告げたのです。
よしゆき「 ・・・本当にお疲れ様。でさぁ、俺ホラ、競売入札とかしてたじゃん?で、実は昨日開札があってさ、どうやら落札しちゃったみたい。あ、でも大丈夫!ギリギリ出産費用は出せると思うんで安心して静養して!(*´▽`*) 」
「 はぁっ!?ソレいま言うことぉぉぉ!!??」という言葉を残し、妻は病室へと消えて行きました (;^_^A
■ 落札後の重大事!競売は占有解除しなきゃならんのです! ■
さて、そんな事はさておき( いや大事 )、競売落札後の流れを説明します。
開札が行われ最高価額での入札者が決定すると、1週間以内に裁判所による「 売却決定 」がなされます。
この1週間の間に何が行われるかというと、裁判所が「 最高額入札者が問題のない人か 」を判断するそうです。何ら犯罪行為に関わった事のない個人の場合は、問題なく売却決定が下りると言われています。
売却決定がなされると、次に待っているのは「 執行抗告 」です。これは競売不動産の債務者や債権者、または第三者など「 その不動産が競売に掛けられることによる不利益を得るモノ 」による裁判への異議申し立ての事です。
そして、執行抗告もなされなかった場合には、最高価額を入札した人が晴れて「 買い受け人 」となります。しかし、買い受け人となった後も、競売物件の場合には手間がかかります。
それが「 占有解除 」です。占有解除をしないとイケナイところが「 競売は難しい 」と思われている所以であり、場合によっては本当に面倒くさい事が発生します。
そんなこともあり、私が盛んに競売に入札をしていた当時、モノの本には、「 落札後には必ずセットで『 不動産引渡命令申立をしなさい 』」と書かれておりました。
この「 不動産引渡命令申立 」とは落札者が代金納付を済ませてから6ケ月以内に限り、裁判所に申し立てを行う事で、占有を解除するためのステップに進めるものです。
詳しくはコチラ↓
https://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section21/hikiwatasimeireimousitate_hudousan/index.html
これはどういう事なのかをいつもの通りにザックリ書くと、
買い受け人からの「 占有解除おなしゃす!」という申し立てを受けた裁判所が事実関係を調べ、占有者に対して、「 アンタの占有している不動産に新しいオーナーが出来たから、退去して!」と通告をします。
これに対して占有者が、「 やべっ!了解っす!」となれば居なくなり( 占有解除され )ますし、「 おおおおっ!?上等だよ!オレはもう失うモンは何もないぜぇぇぇ!」となれば、強制執行に移行してもらえる、という便利な制度です。
実際に強制執行となるとソレなりの費用がかかりますが、引き渡し命令までは数千円程度で行ってもらえます。つまり、非常に安価に占有者の排除が出来る可能性があるわけです。
そのため、手間を考えて「 代金納付の後にはセットで不動産引渡命令申立をしちゃいなさい 」と多くの先人たちはアドバイスしていたのです。が、その時の私はそれを無視して占有者( 債務者 )と直接交渉することを選びました。
まだ30代前半という血気盛んな時期ではありましたが、初めての競売落札で何故そんなムチャをしたのか…。それは、3点セットの端々から見えていた占有者の暮らしぶりから、相手は「 話が通じる人 」だと予想されたためです。
通常、競売にかかる不動産は室内が荒れていることが多い( というかほとんど )のですが、私が落札した物件の内部はかなり綺麗で、玄関の靴も揃えられていました。さらに、現地を訪れた執行官にお茶を出そうとした形跡まで見て取れました。
以上の事を考慮し、「 ひょっとして債務者さん、良いヒトなんじゃん?」と思ったことが、今回の私が「 ホンキ入札 」をした大きな根拠となったのです。
参照:ド素人のワタシが絶対に落札をしよう!と決意した物件・・・初めてのケーバイ<エピソード3>
もしかしたら、交渉次第ではそのまま落札物件に住んでくれるかもしれません。そしたら私としては、ホボ手間なし、リフォームなし( これ重要 )で、入居者様までゲットできてしまうのです!(*´▽`*)
さて、このド素人大家( まだ賃発前だから正確にいえば大家未満 )の絵にかいた餅は実際に食べられる餅になるのでしょうか?
この続きはまた次回に( まだ占有解除まで行かないのかよ )。
よしゆき 今回の教訓
「 いや、教訓っていうかホント最近の競売は高くてつまんねーっすね…。普通の物件指して買った方が全然イイですよね… 」