2022年度大学入学共通テストの受験生の自己採点結果の集計にもとづく予想平均点を駿台予備学校とベネッセコーポレーションが運営する「データネット」が1月18日昼過ぎに発表した。難化した科目が多く、昨年より急落する見通し。教科・科目別の予想平均点をみると、とりわけ数学の平均点が落ち込んでおり、「数学IA」は歴代最低となる可能性が高い。
文系は昨年より41点、理系は57点低下
データネットは、受験生の自己採点結果のうち35万人の中間集計を速報した。それによると、国公立大の受験に必要な文系受験生の5教科8科目平均点(900点満点)を511点(昨年の推定値より41点低下、地歴と公民は1教科扱い)、理系受験生の5教科7科目平均点(900点満点)を515点(同57点低下)と予想している。
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数学IAは38点、数学ⅡBは43点の予想
とりわけ数学の落ち込みが目立つ。「数学IA」(100点満点)の予想平均点は38点(昨年より20点低下)。数学IAは、前身の大学入試センター試験を含めて平均点が40点を切ったことはなく、最も低かったのが2010年の48.96点。センター試験を含めた歴代最低の平均点になる公算が強い。
「数学ⅡB」(100点満点)の予想平均点は43点(昨年より17点低下)。2015年のセンター試験の平均点(39.31点)と並ぶ低得点になりそうだ。
受験生は弱気にならずに出願を
数学の低得点についてベネッセコーポレーションの担当者は「思考力を問う問題で構成されている。問題文が長く、受験生は条件を読み解くのが難しかった」と話す。上位層も含めて点をとれていないとみられ、「受験生は過度に弱気にならず、気持ちを切り替えて出願に臨んでほしい」という。
日本史、化学、生物も難化
他教科・科目の予想平均点では、日本史Bの53点(昨年より11点低下)、化学の48点(昨年より10点低下)、生物の49点(昨年より24点低下)で、受験生が苦戦したことがうかがえる。
大学入試センターは、序盤の採点結果に基づく平均点中間集計を19日午後に発表する。大半の採点を終えた集計と得点調整の有無は、21日午後に明らかにする。