一年の計は元旦にありといいますが、2010年、皆さんは何を誓いましたか? 「今年こそ、サラリーマン卒業! 独立したいなぁ...」というフリーランス志向の方もいらっしゃるかもしれませんね。こちらでは会社員を続けながらフリーランスの仕事をするためのコツをご紹介しましょう。

フリーランスの仕事は突然のドラマチックなきっかけで始まるものではなく、意外に地味な取り組みの積み重ねがカタチになっていくもの。平日9時5時はサラリーマンの生活を送りながら、夜や休日を利用してボランティアやインターン、ちょっとした下請け仕事をコツコツやっていくことで、徐々に可能性が広がっていくのが現実なのだそうです。米Lifehackerの母Ginaは会社員とフリーランスの「二足のわらじ」を履きこなす術について、以下のように述べています。

不況下のフリーランスは不可能でもない

この不況に独立なんて無理!という考え方もあるが、企業は固定費削減のため正社員の採用減やリストラを進める一方、従来は社員が担当していた業務を外注するケースも。必ずしもフリーランス族にとって悪い環境でもない。また、副業としてフリーランスの仕事を始めれば、収入源を多様化することができ、リスクヘッジになる。

マーケットに参入するのがポイント

フリーランスの仕事を始める上での大きなハードルは仕事を受注すること。自分が自分の「営業マン」だ。市場に自分を売り出す方法は業種や職種によって異なるので、どうやればよいかわからない場合は、お手本になりそうなフリーランサーを見つけて、その人を真似るところから始めよう。ウェブサイト・名刺・仕事実績の一覧表・履歴書は用意しておくこと。独自ドメインの取得は20ドル程度でできる。知り合いから口コミで仕事を得るのが理想的。

お客さんを見つける方法

友人・元同僚など知り合いを通じて仕事を得るのがベスト。あまり押し付けがましくならず、しかし引っ込み思案にもなりすぎないこと。人は自分が信頼できる人物を他人に紹介したくなるもの。フリーランス族にとって自分のネットワークこそ"生命線"ともいえる。より多くの人に自分を知ってもらうために広告を出すの一法だが、あまり安売りしないこと。どのメディアどの手段を使えば、自分にとって理想のお客さんに出会えるか?を考えよう。また、自分の望むお客さんに自分の仕事のクオリティを知ってもらうためであれば、安い対価で仕事を受けるのもひとつの手段ではある。

自分を値付けする

自分の仕事に価格をつけるのはカンタンではない。仕事の内容や業種・市場の状況・場所によって単価は異なる。フリーランスの開始直後は自分の価格を低くつけがちかもしれないが、税金の支払や事務的な処理などにかかる手間も考慮し、工数も単価も高めに設定するほうがよい。経験を積んでいけば、価格を徐々にうまく調整していけるだろうし、受託すべき仕事、そうでない仕事の見定めもできるようになるだろう。納期やスケジュール設定に関しては、想定よりも時間がかかると見込んだほうがよい。特に会社員との「二束のわらじ」の場合は、平日の夜や土日にしか自由な時間がないことを考慮しよう。

請求処理・税金の支払を忘れずに

請求書の発行、売掛金の回収、税金の支払など、フリーランス族にとっては事務的な仕事も不可欠なもの。受託業務に対する料金はきちんと請求し、お客さんからの支払予定日を予定表に記録して入金確認をするなど、フォローアップを忘れないようにしよう。また、税金の支払に備えてお金をプールしておくこと。

ちなみに、日本では従業員に副業規制を課している企業も多いようですので、フリーランスとの「二足のわらじ」をトライしたい会社員の方は、始める前に一度、ご自身の会社の就業規則をチェックするようにしてくださいね。フリーランス族のためのシンプルな受注管理法マネー管理術なども合わせて参考にどうぞ。

Gina Trapani(原文/松岡由希子)