「書類にまとめてレポートするのは得意だけど、人前でプレゼンする才能、ないんだよね~」とお嘆きの方、プレゼンテーションは才能ではなくちょっとしたコツとたゆまぬ努力で上達するものだそうです。こちらでは、世界的な起業家であり、優れたプレゼンテインナーでもあるアップルの創業者スティーブ・ジョブスから聴衆を惹きつけるプレゼンのコツを学んでいきましょう。
ジョブスのプレゼンテーションを研究しているCarmine Gallo氏は、そのコツを著書『The Presentation Secrets of Steve Jobs: How to Be Insanely Great in Front of Any Audience』にまとめました。冒頭の動画ではそのエッセンスを取り出し、ジョブスの実際のプレゼンの様子を示しながら、ビジネスパーソンに役立つプレゼンのコツを紹介しています。詳しくは動画もご覧いただくとして、概要は以下の7点です。
その1: プレゼンテーションのテーマを明らかにする プレゼンテーションの冒頭で、そのプレゼンのテーマを端的に表そう。キャッチーでシンプルな表現だと望ましい。「このプレゼンテーションがどこに向かおうとしているのか?」を聴衆にわからせることができる。
その2: 概要を示すプレゼンテーションの概要をまとめ、聴衆が話に付いてきやすいように工夫する。
その3: 話し手の熱意を示す話し手の熱意を示し、聴衆の関心を惹きつける。Extraordinary、Amazing、Cool、Unbelievableといった表現の強い語をポイントに用いて、全体のメリハリをつけるのも効果的。
その4: 客観的根拠を示す 統計データを活用し根拠を示すことで、プレゼンテーションの内容に客観性を持たせるようにする。
その5: 視覚的に訴える できるだけシンプルな形で視覚的に訴えることを心がける。1枚のスライドにテキストや画像をいくつも入れすぎないこと。
その6(上級者向け): プレゼンの最後にちょっとした「オマケ」を加えるプレゼンテーションの構成は起承転結でまとめるのが基本。その上で、結論を述べたあとに、今後の活動方針やまだ構想段階のプロダクト案など、聴衆に「この話を聞きに来てトクした」と思わせるようなちょっとした「オマケ」を加えるとベター。
その7: リハーサルは念入りに プレゼンテーションに備えて、必ずリハーサルをやろう。プロジェクタやPCのスライドショーなどデジタル機器を使う場合は特に入念なチェックが必要。優秀なプレゼンターやスピーカーは、普段から地道な練習を積み重ねている人がほとんど。
ポイントとなるのは、シンプルに伝えたいことを表すこと。話し言葉のみならず、画像やデータなど、コミュニケーションの手段を適切に使いこなすこと。そして、練習やリハーサルなど準備をきちんとすること、といったところでしょうか。いずれも「言うはやすし」の基本的なことですが、これらを着実に実行することこそ、大切なことのようです。
以下のスライドショーでは、Carmine Gallo氏がさらにジョブスのプレゼンを分析し、ビジネスパーソンも実践できるいくつかのコツを紹介しています。このテーマをより掘り下げて学びたい方はあわせてご覧ください。
How to Deliver a Great Presentation Like Steve Jobs [Digital Inspiration]
Jason Fitzpatrick(原文/松岡由希子)