2012年に正式リリース予定の『Windows 8』。先日ライフハッカーでは、Windows 8のエクスプローラーの様子をチラっとご紹介しましたが、こちらでは、これまでのWindowsにない斬新なユーザインターフェイスを、くわしく見ていきましょう。
Windows 8では、従来のWindowsデスクトップに代わり、Windows Phoneに似たインターフェイス「Metro UI」を搭載。Windows 8の最大の変更点といわれていますが、とくに、デスクトップユーザにとっては、使いづらさを最初は感じるかもしれません。主なポイントは、次のとおりです。
立ち上げると最初に表れる画面が、ロックスクリーンです。この画面では、日時、Wi-Fi接続、バッテリー残量などが表示されます。ロック解除のためのログイン画面を表示するには、タッチパネル端末ならタップしてドラッグ、デスクトップならクリックしてドラッグします。ただ、長年ダブルクリックやキーボードからの操作に慣れているユーザさんにとって、この操作は違和感があるかもしれません。
ログイン画面でパスワードを入力すれば、システムにアクセスできます。デフォルトでは従来のWindowsパスワードを使うことになっていますが、コントロールパネルから、PINナンバーやジェスチャーパターンのパスワードに変更することも可能です(このテーマについては、後述参照)。また、Windows 8を最初にインストールする際、ローカルのユーザ名の代わりに、Windows Live IDとパスワードを利用でき、これにより、自分の設定を他のWindows 8マシンと同期できます。
ログインすると、新スタートメニューとしても知られる、ホームスクリーンが現れます。この画面では、『Internet Explorer』やニュースフィード、ゲーム、「Microsoft App Store」などがタイル状に並びます。タッチパネル端末では、左右にスワイプすることでメインメニューを移動可能です。また、デスクトップマシンなら、スクロールホイールで操作するか、キーボードの「Page Up」、「Page Down」を使って、上下にスクロールできます。タブレット端末では、ホームスクリーンのタイルを縮小し、ひとつの画面に納めることもできます。
アプリケーションをインストールするたびに、このスタートメニューに表示されます。アプリケーションのタイルはタップしてドラッグすれば、スクリーンの中を自由に移動できます。また、右クリックしてタイルの大きさを変更したり、アンインストールしたり、スタートメニューから外したりすることも可能です。ちなみに、アプリケーションの中には、管理者として起動させるなど、その他のオプションを持つものもあります。
右上の角にはユーザ設定のタイルが常駐。ロックしたり、ログオフできるのみならず、ユーザプロフィールをカスタマイズすることも可能です(このテーマについては、後述参照)。アプリケーションを立ち上げるにはタップするか、クリック。また、アプリケーションから移動するときは、Windowsボタンを叩きます。これは、iPhoneやAndroidデバイスのホームボタンのようなものです。一度アプリケーションから移動すると、このアプリケーションは終了。これによって、CPUを無駄に食ったり、マシンを遅くすることを防ぎます。Metro UIはデスクトップマシンというよりも、iPhoneやAndroid、Windows Phoneデバイスのようなものだと捉えるといいでしょう。
アプリケーションを右クリックすると、「アプリバー」が表示されます。これは、基本的にそのアプリケーションのメニューです。たとえば、フィードアプリを右クリックすると、フィードの追加や更新、削除ができます。Internet Explorerなら、ナビゲーションやタブバーが表示されます。
マウスをスクリーンの左側にドラッグすれば、アプリケーション間をスムーズに移動。最近利用したアプリケーションはサムネイル表示され、クリックすると、そのアプリケーションを開けます。また、マウスのスクロールホイールでスクロールアップすれば、その他の最近のアプリもサムネイル表示可能です。開いたアプリケーション間の移動には、「Win + Tab」や「Alt + Tab」といったキーボードショートカットでも操作できます。
2つのアプリケーションを並べて動かす場合、タッチパネル端末では、スクリーン左側の紫色のバーを右にドラッグ。デスクトップなら、まずは左側をマウスしてアプリケーションのサムネイルを表示し、さらにこれを右にクリックアンドドロップします。アプリケーションを隣同士にして、真ん中のバーをドラッグし、2つの画面をリサイズすることも可能。一方のアプリケーションを画面に大きく表示させ、もう一方をサイドバーに表示させることができます。
アプリケーションをクリックすると、アルファベット順にアプリを並べてくれます。検索画面からアプリケーションを右クリックしてスタートメニューに追加したり、管理者として起動させるといったように、アドバンスメニューを開くこともできます。
コントロールパネルは、Metroのインターフェイスに関する設定をすべて操作できる場所です。ホームスクリーンの「Control Panel(コントロールパネル)」ボタンをたたきましょう。主な設定としては、次のようなものがあります。
Personalize:ロックスクリーンの画像を変更したり、ロックスクリーンでの通知タイルを追加したり、ユーザアイコンを変更できます。 Users:アカウントを新規追加したり、パスワード変更ができます。PINナンバーやジェスチャーパターンによるパスワード設定も、ここで行います。 Wireless:ワイアレス対応の端末の場合、ワイアレスのオンオフ切り替えや、機内モードを設定できます。 Notifications:アプリケーションからの通知を追加したり、変更できます。この設定画面では、通知可能なアプリケーションが一覧化され、それぞれで通知のオンオフを切り替えることが可能です。通知音のミュートもできます。 Privacy:アプリケーションに位置情報やユーザ名、アカウントアイコンなどの情報へアクセスさせるかどうかを設定できます。また、アプリ履歴でサムネイル表示するアプリケーションの数を指定することも可能です。 General:タイムゾーンやタッチキーボードの設定から、PCの完全な消去まで、この設定画面で行います。 Search:検索履歴を削除したり、検索メニューからアプリケーションを削除できます。 Share:アプリケーションの追加・削除や共有履歴の設定によって、Share(共有)バーを使いやすくできます。 Send:TVなど、他のデバイスにコンテンツを送るアプリケーションを調整するための設定画面です Ease of Access:聴覚や視覚に障がいがあるユーザのための設定に変更できます。 Devices:プリンタやウェブカメラ、マウスなど、他のデバイスを管理します。 Sync PC Settings:Windows Live IDを通じて、壁紙やロックスクリーン、テーマ、アプリケーションの設定、ブラウザのブックマークや履歴、パスワードなどを、他のWindows 8デバイスと同期できます。 Homegroup:ホームグループでファイルを共有している場合、ここでパスワードを入力し、接続します Windows Update:Windowsの更新を確認できます。Windows 8には、Metro UIのほか、まだまだ新しい機能が隠されているはず。ライフハッカーでは、随時お届けしていきますので、お楽しみに。
Whitson Gordon(原文/訳:松岡由希子)