ライフハッカー編集部様

『New York Times』紙によると、ライフハッカーでも紹介してきたような簡単に行えるエクササイズが、インターバルトレーニングとしていいようです。1日20分のエクササイズでも、健康増進のためには十分効果があるとか。ただ、実際インターバルトレーニングとはどんなものなのか、どうやって始めればいいのか、イマイチよくわかりません。インターバルトレーニングの始め方を教えてください

PN:トレーニングの近道(Workout Shortcut)

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 トレーニングの近道さんへ

インターバルトレーニングは、元々トレーニングを行なっている人たちにも定期的なエクササイズとして採り入れられているものです。忙しい人であれば30分程度のエクササイズを週に5日するのがいいでしょう。運動を短い時間にまとめて集中してやることで、20分でも十分な効果が得られます。

マックマスター大学の研究では、インターバルトレーニング自体を日々のトレーニングに置き換えても良いとありました。またこの研究では、体調が良くなくてもすぐに始めた方がいいとのこと。以下では、インターバルトレーニングとは何かを簡単に説明しながら、ジムに行かなくてもできる簡単なエクササイズをいくつかご紹介していきます

■インターバルトレーニングの基本

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インターバルトレーニングは、一言で表現すると「短時間にできるだけ自分を追い込み、その後ほんの少しの休息を取る」という動作の繰り返しです。たとえば走る場合には、1分間に自分の力を最大限に出して走り、それからスピードを緩めて軽めのジョギングを数分間行います。

では、自分の力を最大限に出すとは正確にはどういうことなのでしょうか? もちろん人によっても違いますが、1~10段階で表現するならば10近くまで行くということです。ここでいう「段階」というのは、基本的には心拍数のことを指します。220から自分の年齢を引いた数字が、最大心拍数の大体の目安ですほとんどのインターバルトレーニングでは、最大心拍数の80~90%に値する「8~9段階」まで自分を追い込みます。たとえば、30歳の人の場合は最大心拍数が大体190なので、その90%の心拍数は171です。

インターバルトレーニングでは、通常の運動と同等(もしくは、できればそれ以上)のカロリーを燃焼します。インターバルトレーニングのやり方は様々ですが、なかでも代表的な2つを以下でご紹介しましょう。

高負荷のインターバルトレーニング(HIIT

「HIIT」は、New York Timesの記事でも採り上げられたインターバルトレーニングの方法です。1分間で最大心拍数の90%まで自分を追い込み、その後1分間休憩します。これを20分の間に10回繰り返します。HIITの取り組み方については、次の項目で詳しくご紹介します。


タバタ式インターバルトレーニング

「タバタ式」は、基本的にはHIITと同じですが、時間が短いです。20秒間最大近くまで自分を追い込み、それから10秒間休憩します。坂が近くにある場合は、坂を全速力で駆け上がって、歩きながら下りてくるという運動を繰り返すといいでしょう。HIITのように、他の運動の中に採り入れても良いです。


インターバルトレーニングは時間を節約しながら、1日のうちの短時間に運動を集約することができます。次に、インターバルトレーニングを始める方法をいくつかご紹介していきましょう。

Photo remixed with Martin Alvarez Espinar.

■毎日のエクササイズの時間を節約する方法

どんな運動をする時でも、始める前にはちょっとしたウォーミングアップをすると思いますが、その時間も節約が可能です。ジムに行かなくてもできる、様々なタイプのエクササイズのアイデアをご紹介しましょう。

ランニング・ジョギング

ランニングとジョギング(もしくはジョギングとウォーキング)の組みあわせは、インターバルトレーニングを始めるにあたって一番簡単で、お金もかからず、効果的です。驚くほどシンプルで、体調やコンディションに関係なく効果があります。30分間ずっとジョギングを続けることで得られる効果を「たった10分」のハードワークで得ることが可能です

まず最初に1分間ジョギングをします。1分経ったら、数分間早歩きします。これを20分の間に10回繰り返しましょう。外でジョギングしていて、携帯用のタイマーなどを持っていない場合は、周辺にある目印になるものを使ってください。1区間を走ったら次の半区間は歩く、という感じです。

RunKeeper』のようなエクササイズアプリがあるとかなり重宝します(iPhone/Android/Windows Phone 7/Nokia S60に対応)。インターバルの時間を設定できるので、まるでコーチがそばにいるかのように始まりと終わりの時間を教えてくれます。

これまでジョギングする習慣すらなかったという人には、このエクササイズは間違いなく効果があると思いますが、最初は時間の長さを短くした方が始めやすいかもしれません。


縄跳び

縄跳びでも、インターバルトレーニングを採り入れることが可能です。ビデオのようにしばらくの間は両足で縄跳びをして、片足ずつ飛ぶのに切り替えます。これで物足りない場合は、1分間縄跳びをして、それから1分間走るのもいいでしょう。同じ要領で、これを20分の間に10回繰り返します。


組みあわせる

たとえ効果はあっても、同じ運動を繰り返すのはつまらなくて退屈してしまう...という人もいるかもしれません。その場合には、インターバルトレーニングを色々と組みあわせて、より楽しめるように工夫しましょう。

上の動画のようにバーピー(腕立てのあと立ち上がる)、マウンテンクライマー(腕立ての状態で駆け足する)、ジャンピングジャックスなどを組みあわせてもいいです。1分間の高負荷トレーニングをその3つで順番に回したり、自分で好きなように組みあわせましょう。インターバルトレーニングは、短時間で最大心拍数近くまで体を追い込める運動の数だけバリエーションがあります


インターバルトレーニングは、どんな運動にも採り入れることが可能です。やりたいかどうかは別ですが、その辺を1分間グルッと走って、それから1分間後ろ向きに歩くなんてことでも問題ありません。20分の間に10回は最大心拍数近くまで追い込める運動を、正しくすることが大切です。どんなエクササイズでも構いませんが、気をつけて取り組んでください。心臓に問題のある人は、インターバルトレーニングをする前に、お医者さんにきちんと相談しましょう。

インターバルトレーニングは、短時間でこれまで運動にかけていた時間と同じくらいの効果を上げられるすばらしい運動方法です。気になった方は、ぜひとも試してみてください。

ライフハッカーより、愛を込めて。

Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)