ウェブ上でどんな議論が行なわれているのかを追うのが大変だと感じたことはありませんか? Chrome拡張機能の「Rbutr」は、様々なウェブサイトで行なわれているディベートを収集し、どんな話し合いやディベートなどがオンライン上で行なわれているのかを「より広い視野で」教えてくれるChrome拡張機能です。この拡張機能の目的とはフィルターバブルと呼ばれる状態から離脱するということ。

 この拡張機能の使い方は簡単です(現在のところChrome用のみ。FirefoxやIE用は近々リリース予定だそうです)。あるウェブサイトを訪問した際にその内容に対する反対意見がある場合、「この意見には反対意見がありますよ」と知らせてくれます。ボタンをクリックすればこれらの反対意見を読むことができます。

では、なぜわざわざ反対意見に目を通す必要があるのでしょうか?

Rbutrの目的は、フィルターバブルと呼ばれるシステムからの離脱です。フィルターバブルとはユーザが信じている(または興味を示している)内容のみを表示する検索エンジンやソーシャルツール機能のことです。ユーザが好きなものだけを表示し、それ以外をあらかじめ表示しない状態を続けて行くと、そのユーザが知り得る情報はかなり偏ってしまいます。事実はたいていの場合、それほどシンプルではありません。真実は人が思うよりも複雑な場合が多いのです。そのため、自分の意見に賛成の人たちの意見ばかりではなく反対の意見の人たちがどうして反対しているのかに耳を傾けることは、少し考えてみれば重要なことなのだということに気づきます。Rbutrは反対意見や異なる見解を持つ人たちがどんな議論を展開しているのか、ということに目を向けるきっかけになることを目的としたツールなのです。

Rbutrを使うにはアカウント登録が必要となります(アカウント登録をすることで、あなたがフィルターバブルに陥ってしまうことを避けられます)。無料で使えるので一見の価値ありのサービスだと思います。気になった方はぜひ使ってみてください。

Rbutr

Adam Pash(原文/訳:まいるす・ゑびす)